2013.02.15 暮らしの中の旅日記  「你好台湾 新年快楽!」

*Calend Okinawaに連載していた田原あゆみの「暮らしの中の旅日記」から転載している過去の記録たち

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2月10日から15日の5日間台湾に旅行に来ています。

今日は、台北からバスで70分。
九份という町を散策。
写真は有名な茶房にて。

台湾はウーロン茶の

有名な産地の一つ。

どの町にもお茶屋さんがいくつもあって、高山で採れるお茶を中心に大陸のウーロン茶や様々な種類の中国茶が並んでいます。

中でもひときわ目を引くのが、茶葉を発酵させて作る普洱茶の種類の多さ!

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今回の旅では、中国茶に触れたいと思っていました。

茶葉を扱うお茶屋さんはどこの町にも数件あって、大体テイスティングが出来るようになっています。
お得意さんが集まっていたり、中国語でやり取りしているのを外から眺めては溜め息。

中国語がわからない私。
入る勇気やきっかけを探しながら2日が過ぎ、とうとう昨日訪れた鶯歌にて中国茶とのご縁が結ばれたのでした。

感じの良さそうな店主が、台湾のマダムに試飲を勧めている列にそっと入り込んで私もとうとうお茶屋さんの世界に一歩。

小さなお茶碗で戴いた琥珀色のお茶は、今まで飲んだことのない味。
すっきりとしているのに、後味は深く余韻を残します。
さわやかさの向こうにほんのりと優しい甘みが舌を優しく包みます。

そして最初に感じた発酵したような黴のような香りが、試飲後には花のような香りに変化したのです。

あまりの美味しさに目を丸くしながら、マダムと店主のやり取りをじっと観察。
マダムはお茶のお値段を聞いた後、溜め息をついて出て行ってしまいました。

片言の英語と漢字での筆談で分かったことは、

私が飲んだお茶は、中国の雲南州のかなり熟成させた普洱茶だということ。

普洱茶は、樹齢・発酵の具合・熟成年数・産地の高度などで味や香が違うそうで、大変好まれているお茶なのだそう。
私が戴いたのは、樹齢200~220年の木から採れた茶葉で作られたもの。

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なるほど、改めて店内を見回してみると、たくさんの普洱茶が並んでいます。
どれもこれもパッケージングがかわいらしくて、美しくって、集めたくなるような表情をしています。

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私が戴いたのはこちらの仲間。
もう少し高級感があります。
興奮して写真を撮るのを忘れてしまったのです。

お餅のように平たい円に固められた普洱茶は、ほぐしながら使うの出そう。
竹の皮で包まれた一包みの中に、手前の白い包みが七つ入って5000台湾ドル。
約15,000円也。

日本でも中国でも、お茶の世界は奥深く、人を虜にする何かがあるようです。

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そのあとに戴いた、台湾のお茶の色々。
高山茶は時に蜂蜜のような香りで時を洗い、花のような後味で場を満たします。

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数年前、台湾旅行から帰ってきた母と妹が口を揃えて言ったこと。

「旧正月の台湾には行くもんじゃない。お店は新年でどこも閉まっているし、街中は人で溢れて押し合いへし合い。人口密度世界一のパワーに圧倒されに行ったようなもの。泳いででも帰りたかった」
と。

あれだけ言われていたのに、今回の私の旅は2月10日~15日と、しっかり旧正月にはまっていたのでした。

・・・・・街や観光地は驚くほどの人人人。
こんな体験は沖縄での私の生活ではもうなかなか体験出来ないかもしれません。
みなさんエネルギッシュで、とにかく元気!
電車の中でもおしゃべりは当たり前、携帯の通話もオッケー。
九份からの帰りのバスの運転手さんは、大きな声で独り言・・・と思ったら、運転しながら携帯電話で長々とおしゃべり。
常識の壁が崩れ去る快感を体験。
また一つ自由になった気分です。

人の波に飲まれて、吐き出された時にそこにあったお茶屋さんでの一杯のお茶。
自分がまとっていた慌ただしい世界が洗い流されて、リセットされたような体験でした。

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さて、締め切りの時間は過ぎ、私の旅の時間も残りわずか。
写真に多くを語ってもらうことにいたしましょう。

台湾では今でも旧正月がメイン。
銀行や大手の企業も6~9連休を取るほど徹底した祝いぶり。
台北の中心地や近郊の観光地は、どこもかしこも人の波。

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閉まっているお店も、開いているお店も、お店の中の人も、お休みで外に出ている人も、
みんなが旧正月を祝っている台湾。

新年快楽! (シンネン クアイラー!)

私が初めて覚えた一小節の中国語。

年末年始のお休みで行きたかったお店が閉まっていたことも何度かあったけれど、閉まっている扉も新たな年を祝っているようなたたずまい。

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静寂も、喧噪も隣り合わせ。

人も動物も、みんながたくましく暮らす台湾。

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楽しい旅でした。
明日沖縄へ帰ります。

今回の旅を消化して栄養が染みた頃、Shoka:で出会う方達とこの豊かな時間を分かち合えたらと思っています。

Shoka:にて一緒に中国茶を戴きましょう。

台湾の旅は明日出終わりますが、日常の旅は続きます。

みなさまにも  新年快楽!

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暮らしを楽しむものとこと
Shoka:

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2013.01.17 暮らしの中の旅日記 「布使っていますか?」

*Calend Okinawaに連載していた田原あゆみの「暮らしの中の旅日記」から転載している過去の記録たち

Shoka

私たち人間は、火を使うことで他の動物達とは一線を画しているらしい。
「火」を使いこなすという行為は文明の萌芽だったのかもしれない。

ある意味「火」を操る術とともに文明は発達してきたといえるだろう。
文明が生産性や仕組みなど人の外部活動の産物だとしたら、文化は内面的な活動による産物であると定義づけられている。
「美しさ」を見据えて、より洗練された行動をとることを目指した人の社会的活動全般が「文化」とされているようだ。

今から20年くらい前、ある人々が織った布に出会った時に、布こそが文化の発端であり私たちを人たらしめているのだと勝手に納得したことがある。
そう感じさせるほどその布たちは生命力に溢れていた。

Shoka

私たち人の身体は鳥のような羽でおおわれている訳でもなく、他のほ乳類のようなふかふかの毛が生えている訳でもない。
象のような分厚い表皮におおわれている訳でもなく、個人差はあるものの人の肌は比較的薄くて繊細だ。

その私たちの肌や身体を、外部からの摩擦や気温の変化、陽射しから守るという基本的機能を持つ衣服。
そして衣服の原型は一枚の布を身につけるところから始まった。
布の持つ基本的機能の他に、色や質感、形で美しくみせるということを始めた時に、私たちは「美」を意識し、自分と美を結びつけようと手を伸ばし始めたのではないだろうか。

何だか難しそうに書いているのだけれど、要するに人は布が好きなのだと思う。
特に女性で布に魅了される人は多い。

そこに布があると巻きたくなる。
きっと様々な布が飾られている部屋に一人っきりでいたなら、殆どの人が鏡の前に立って自分をより美しくみせてくれる布を探し続けるだろう。

そんな訳ですからみなさん、きっとタンスの中や引き出しの中に色んな布を持っているのではないでしょうか?

その布たちを使っていますか?

今日はShoka:に入ってきた春ものの布を使って、ベーシックな巻き方を紹介しますので、もし最近使っていない布があったら引っ張りだして使ってみてくださいね。
参考になるとうれしいです。

ARTS&SCIENCEのリネンのシャツブラウス。
薄手のニットの上に羽織ってシンプルに。

Shoka

そこに布を巻いてみると?

Shoka

ぱっと顔が明るくなる。
何だかうれしくなるものです。
印象もずいぶん変わります。

巻き方も色々。
Shoka

肩の周りを一周したら、反対側の肩に乗っている布の端っこと内側の端を軽く二度結びします。

Shoka

固く結ぶと生地を痛めたりほどきにくくしてしまうので優しく空気を含ませる感じで、きゅっと結びます。

Shoka

こうやって結ぶと、布がずれて落ちてきたりしないので動きやすくていいのです。
見た目も楽しいし、暖かいのが何より。
シンプルなワンピースを着た時に、シルクの布でこの巻き方を試してみるととても素敵です。

是非最近身につけていない布があったら是非試してみてください。

ただ、とても繊細なシフォンや、目の粗い手織りの布はきつく結ぶと布自体を痛めてしまうことがあるのでご注意を。

こちらは左右対称に羽織った布の真ん中あたりを優しく結んで。
布の縁が楽しいので、ドレープがきれいに出ています。

この巻き方のコツをつかむと、カーディガンよりも布の方が活躍するかもしれません。

Shoka

長方形で長めのストールだとこんな風に巻いてもかわいいです。
ただ、腕を動かしづらいので、手を動かしたい時には下の方をたくし上げて、

Shoka

こんな風にするとかわいいし動きやすいのです。

Shoka

やはり眺めのストールで出来る巻き方。
前でクロスさせた布を後ろで結んでいます。
前から見るとカシクール。

後ろ姿はこんな感じです。
まるでブラウスのようなシルエット。

ストールは平面だからこそ、形が変わってゆきます。
ちょっとした遊び心と、余裕があると色んな巻き方を楽しむことが出来るのです。

布の巻き方はほんとにたくさんあって、こうやって写真と文章だけでお伝え出来るのはほんの一部。
Shoka:では布の巻き方をお教えしていますので、いつでもどうぞ。

Shoka

minä perhonenの濃い色のデニムにARTS&SCIENCEのコットンネルのジャケットを羽織って。

Shoka

スタイリッシュな印象になる無彩色での組み合わせ。
一緒にcafeでコーヒーを飲んで、ささっと用事を済まそう!
そんな景色が浮かぶ、行動的な印象です。

Shoka

女性は赤い色を身につけると優しくなると言われていたんだとか。
明るくて柔らかな印象になります。

Shoka

ARTS&SCIENCEのウールのストールを巻いて庭にて。

同じ時間帯でも、室内とずいぶんと光が違います。

Shoka

ボンボンが四隅についているので、そのチャームポイントをどう引き出そうかとちょっと考えながら巻き巻き。
楽しいものです。

後ろ姿のボンボンに心が和みます。

Shoka

同じスーツでも布の色でこんなに印象が違うもの。
だんだんと日も暮れてきて、寒くなってきたのでこの続きの布談義はまたいつの日か。

ウール・カシミア・アンゴラ・シルク・コットン・リネンなど、様々な素材を単一で、または組み合わせて織られた布はそれこそ星の数だけ存在していることでしょう。
色や織り方、サイズや混紡する対比の違いを考えると、無限の表現方法が布にもあります。

首にくるくると巻いたり、大きめに広げてみたり、クロスしたり、時には腰に巻いてみたり。
使い方も色々。

タイミングを見て、ブログにもアップしていきますね。

もしなかなか使っていない布があったら、手で触って素材と対話しながら鏡の前で色々巻いてみてください。
きっと布にも、巻く人にとってもうれしい時間になるでしょう。

さあ、今日は布の巻き方のほんの一部を紹介してみました。
Shoka:にも春のストールがいろいろと入ってきています。

普段どんどん巻けるものが揃っているので、見に来てくださいね。
HPにも紹介しておきます。

Shoka

私が書き終わるのを待っててくれた姪っ子。
なぜか私が記事担当の締め切り日に来Shoka:することが多いのです。
隙間からじっとプレッシャーをかけているので、筆を進める原動力になりました。

ノアさんお待たせさん。
いつかストールをかわいく巻いてあげるね。

Shoka

暮らしを楽しむものとこと
Shoka:

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2013.01.03 暮らしの中の旅日記  日々雑記

Shoka:

新年が明けてから3日目。
久しぶりの長い休みをのんびりと過ごしている。

旅行に行こうとはりきっていたのだけれど、年末のいそがしさに旅の手配をする余力と余白は見つけられず、年は明けてしまったのだった。

きっとそんな経験を持つ人は多いのかもしれない。

年末の大掃除の後、久しぶりに全くのプライベートな空間に戻った我が家。
すっきりとした空間の中でくつろぐことが出来ることがただただうれしい。

モビールをあるべきところに戻したときの、そうそうこれよ、としっくりと来る心地よさ。

Shoka:

お天気も良く、暖かい1月2日の午前中。
姪っ子と一緒に過ごした一日。

子供がいると、作業のスピードがグンと落ちる。
それが、労働というよりも楽しいイベントとなるのは、休日だからこそ。

年末に見つけたテーブル天板裏の虫食い。
放っておくと被害が広がってしまうかもしれない。

Shoka:

このテーブルは以前の店舗で使っていたものをリメイクしたもの。
天板の黒い塗装を削り取って、無垢に戻してもらったら全く雰囲気が変わった。
写真に写っているのは、今回虫食いが発覚した天板裏の部分。
以前ついていた足との接続部分に無数の小さな穴が開いている。
その穴の中のいくつかに虫が入ったようなのだ。

虫が入ったことを知らせてくれるのは、動かした後に残る細かい木屑の山。
年末の大掃除の時にそれが3~4個見つかったのだ。
まだ新しい様子にほっとして、すぐに対処法を専門家に聞いてみたのだ。
さて今日はその実行日!

さあ、虫退治だぞ。
かわいそうだけれど、君たちの繁殖する場所ではないのです。
ごめんね。

そうつぶやきながら、準備したものは。

Shoka:

シンナーかベンジンを、と言われたのだが、無かったので似たようなものだろうと除光液。
割り箸・爪楊枝・カットコットン・ゴム手袋・労働力アップ手袋。

労働力アップ手袋は、非力な心と身体の私の根性を引き出してくれる優れた手袋。
要するに、滑り止めがついているので力が散らずに手と運びたいものを強力に結びつけてくれる。
ほんとに持ちやすくなるから、今日のような巨大で重量のある天板や什器を移動する時にはなくてはならない道具の一つ。
発明した人に感謝感激の一品。

さあ、では除光液をたっぷりと浸したカットコットンを穴のサイズにちぎったら、

Shoka:

Shoka:
この穴のどれかに、虫さんが住んでいます。
すみませんが、今度は山の中の倒木かなにかに転生してくださいと祈りながら。

Shoka:

とにかくせっせと、爪楊枝を使って除光液に浸したカットコットンをきゅきゅっと穴に詰め込んで行きます。
ひとつも残さず、全部の穴に詰め込まないとやる意味がありません。
虫はきっと工場で削ってもらった後に、この穴を見つけて住みついたのでしょう。

成虫になったら、やはり穴を見つけて卵を産むのだそうです。
そうなると他の木製品にも虫が移ってしまうことになるでしょう。

何十年、もしかしたら100年以上も生きていた木がこのテーブルに姿を変えているのだとしたら、大切に出来るだけ長く使いたい。
私よりも長生きな木製品、次世代に渡す時にもいい表情を維持していたいものです。

だから、手抜きは出来ません。

せっせとガーゼを詰め込んでいたら、興味津々で見つめていた姪っ子。

Shoka:

穴を見つめた後、どこからか綿棒を見つけて戻ってきたと思ったら、

Shoka:

どうやら手伝ってくれているようです。
かなり頼もしい表情で、アイコンタクト。

「こっちはまかせとけ」

そんな目力は、小さいながら信頼に足る何かを秘めています。
その「何か」はまだ分かりませんが。
私の心に何かが伝わってきました。

もちろん、おかしさもこみ上げてきましたが。

私たちがそんな作業を楽しんでいたら、クロネコの宅急便が。

Shoka:

岐阜のギャルリ百草の安藤明子さんからのお届けものは、見目麗しい富有柿。
完熟した柿がこんなにたくさん並んだ姿は初めて見ました。

なんて美しい日本の色。
この色はオレンジとは言いたくない。
やはりそのままの「柿色」がふさわしい。
この柿の姿を見つめていると、沖縄とは全く違う日本の晩秋と冬の景色が浮かんでくる。

しばらく、柿の向こうの日本の冬に思いを馳せてショートトリップ。
冬枯れた木立。
霜柱が立った大地を踏みしめたときの音や感触、そして冬の空気の匂い。
鼻の穴や、耳のかじかみや、冷たい痛さ。
凍った枯葉の美しさ。
日溜まりの縁側と干し柿。

なんて違う環境に私たちは暮らしているのかしら。
そこから届いた荷物に、送り人のぬくもりを感じて気持ちが温かくなる。

何だかうれしくなって、お盆に盛って飾ってみる。
ピンク色の花は、姪っ子が摘んでくれた庭のカタバミ。

Shoka:

それを色んなところに飾ってみる。

Shoka:

Shoka:

明子さんから届いたのは、柿だけではありませんでした。
オーガニックコットンで出来た部屋着と下着も一緒に、こんなにかわいらしい包みで届いたのです。

Shoka:

髪を切っておかっぱにした明子さんにそっくりなイラストは、Shoka:のタツノオトシゴのマークを書いてくれた田所真理子さんが書いてくれたのだそう。
ギャルリ百草さんの雰囲気にぴったりです。

Shoka:

着心地が何とも良さそうなオーガニックコットンで出来た下着と部屋着はこんな感じです。
ズロースというのでしょうか、下着は昔のフランスのドレスの下に着ていたブルマーの形から取ったのだそう。
色気はないかもしれないけれど、サロンや着物に響かないように作ったというからには試してみたいし、なかなかかわいいじゃありませんか。

今は縫製工場がなかなか見つからなくて、製産がストップしているそうです。
おつきあいのあった肌着屋さんが後継者がいなくて自社工場を閉めてしまってから、なかなか同じ表情を出せるミシンを持っている工場さんとの出会いが無いのだそうです。

縫い目一つをとっても出来上がりの表情が全く違ってしまうそう。
そんな細部への心配りが形となっているから、この柔らかさや懐かしさが伝わってくるのでしょう。

これを読んだ方でそんな工場を知っているという方がいらっしゃいましたら、info@shoka-wind.comまで是非メールを下さいませ。

ふと振り返ってみると、お風呂に入ってお着替えをした姪っ子ちゃんがカメラを手に、私のまねっこ撮影に精を出していた。

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カメラを手に、いい被写体を探してうろつく姪っ子ノアさん。

Shoka:

届いた柿の入っていた箱に、年末に空けたワインのボトルを自分で並べて・・・

Shoka:

うれしそうにスクープ。
このセンスはなんなのでしょうか?
一体どこから湧いてきたのやら・・・・。

こんなに小さくても、独創的でユニークな個性。
ほんとにかわいらしいくて、おかしくておかしくて、娘と二人でくすくす笑ったり、大笑いしたり。
無心さは、究極のギフトを日常にもたらしてくれます。

何とも心地の良い休日。

さあ、テーブルのお手入れは一旦中断。
2日ほど様子を見てから、木屑がでなくなったら虫は退治されたと判断出来ます。
そのあと、穴につめたコットンを取って、その穴を埋めることになります。
その続きは、またShoka:のHPのブログにて報告いたしますね。

すばらしい陽気がもったいないので、公園へ遊びに行くことを決めて作業はまた2~3日後に。

Shoka:

Shoka:

透明な冬の海。
陽射しは驚くほど強くて、暖かく、お正月なのを忘れてしまいそう。
例年沖縄のお正月は寒くて、雨が多いから。

そんなしあわせな新年を迎えています。
今年も日常の中のしあわせを見つけては、みなさんと分かち合いたいと願っています。

「暮らしを楽しむものとこと」
続きは、Shoka:のHPにて。

今年もどうぞよろしくお願いします。

Shoka:

今朝のお雑煮。
玄米餅のつぶつぶがたまりません。

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暮らしを楽しむものとこと
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http://shoka-wind.com
沖縄市比屋根6-13-6
098-932-0791

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2012.12.20 人の力 「バタフライエフェクト」

*Calend Okinawaに連載していた田原あゆみの「暮らしの中の旅日記」から転載している過去の記録たち

Shoka

今年最後の田原の記事です。

あっという間の一年でした。
Shoka:を初めて2年目の年は、再会と出会いがうれしい一年。
笑顔とその多様性に充ちた個性にたくさんの栄養をいただきました。
数えきれないほどの微笑みと笑顔はまた後半のお楽しみ。

それから、おいしいものたち!
この一年で、一体何回の食事をしたのだろう。

見た目も味も美味しいものは、心と身体の栄養。
たくさんのおいしい食事をぺろりいただきました。

Viva beautiful food!

ビバ!ビバ!

Shoka
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それから、仕事の合間の至福お茶の時間。
くつろぎのひととき、お茶の時間は人生の豊かさそのものかもしれない。

Shoka

生活の中にこそしあわせはあるのだと何度も実感したお茶の時間。

心がぱっと明るくなるキュートなものは心のお茶なのかもしれない。

Shoka
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そして、振り向くとそこには美しい生活の道具たち。

Shoka
Shoka
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作られたものを見て、その人を深く感じることがある。
触れたときの質感を大切にしていたり、丁寧に裏側まで気が行き届いていたり。
いいものづくりや仕事をしている人に出会うたび、人っていいものだな、という感覚が深まってゆく。
誰かのために自分の才能を分かち合う。
本来仕事ってそういうものなのだと、シンプルに理解出来る。

Shoka

誰かが起こした行動や、ふとした時の満面の笑顔が、いつかの誰かの幸せにつながっているとしたら。
今を喜びに満ちたものに変えること以外に一体何が出来るのだろうか。

いろいろなことがあったこの1年。
北朝鮮のミサイルが沖縄を通過したと聴いた後、しばらくして私はお風呂に入った。
入った後に「いいのか?」と一瞬自問したのだが、「だってしょうがないじゃない」という気持ちがわき起こった。

そう、何が起こっても私たちの生活の営みは途切れないのだ。
政権が変わっても、何か大きな出来事が起こっても、私たちのお腹は空き、用を足したくなり、身体や顔を洗いたくなるだろう。

Shoka

心配を軸に暮らすより、希望や喜びを発信する人になりたい。

心を打つようないい仕事をしている人に出会ったら、それを出来るだけたくさんの人に知らせたい。

「人ってとてもいいんだよ」

「世界はまだまだ希望に溢れているんだよ」
と。

子どもたちに、そう伝えたい。
みんな未熟だけど、学んで成長したいのが人間なんだよ、と。
誰かの笑顔は、明日の誰かの喜びにつながっているんだよ、と。

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「バタフライ エフェクト」

エドワード・ローレンツが1974年にアメリカ科学振興協会で行った公演のタイトル『ブラジルでの蝶の羽ばたきはテキサスでトルネードを引き起こすか』に由来する。「カオス理論では、初期条件のわずかな差が時間とともに拡大して、結果に大きな違いをもたらす。そしてそれは予測不可能」であるということの私的表現である。その内容から人生観や世界観を語る中で用いられることも多い。ー wikipediaより抜粋

Shoka
Shoka
Shoka

誰かがささやかな喜びや、しあわせの為にとった行動が広がっていくことを心から願っています。

Shoka:はこれからも「暮らしを楽しむものとこと」を発信する場でありたいと思っています。

今日は感謝とともにこの1年間の写真を振り返っていました。
いい時間をありがとう。
あなたにも、自分にも。

2013年も変わらずに、一緒にお茶をいただきましょう。

Shoka:  田原あゆみ

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「特別の日のジュエリーと服展」

2012年12月8日(土)~12月23日(日)

期間中 (月・火)曜日定休

open 12:30~ close 19:00

暮らしを楽しむものとこと
Shoka:
http://shoka-wind.com
沖縄市比屋根6-13-6
098-932-0791
2012年営業は12月27日(木)までとなります。

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2012.11.22 「日常着」 着心地、洗い心地

*Calend Okinawaに連載していた田原あゆみの「暮らしの中の旅日記」から転載している過去の記録たち

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昔々
まだまだ素材の特徴も、お洗濯法も理解が足りなかった頃。
かなり思い切って買った、とても上品で着心地の良いヨーガンレールのウールの白いロングガウンコートを、町のセルフランドリーの大きなタンブラーで洗った。
ぎゅうぎゅうに詰め込んだ乾燥機で乾かしたあと、私は衝撃を受けた。

ロングコートは、半分に縮んでいたのだ。

何とも悲しい思い出だ。
しかしこのコートは、元があまりに良かったためハーフコートとしてその後かなり長いこと着ることが出来た。
もちろん最初の柔らかな風合いは無くなってしまったし、優雅さも消えてしまっていたけれど。
現在は寒い日の部屋着として健在だ。

同日一緒に洗ったふわふわのアンゴラのカシクールは、毛が潰れてからまり、輝くようなオーラが消えていた。
思い切りだけはあったが、知恵とお金が足りなかったあの日の衝撃は今でも私の中で生きている。

翌日職場にそのアンゴラのカシクールを着て行った。
職場の先輩は「おはよう~」といいながら視線は私の服に釘付け。

「あら、その服何だか長旅でくたびれ果てた犬みたくなっちゃったね」と。

表現力に長けた上司だった・・・・色んな意味で衝撃的な思い出だ。

洗濯にまつわる失敗は誰しも一つや二つはあるだろう。

妹が大事に着ていたセーターを、母が洗濯&乾燥機。
子ども服のように小さくなり、妹が母に文句を言ったら激しく逆切れされていた。
私は文句は言うまい、そう心に誓うほどの逆切れだった。

どうしようもないほどの縮み様に、「どうして洗濯かごに入れたのよ!」と、母も怒るしか無かったのだ。

みなさんも、家族の思い出の中に似たような経験は無いだろうか?

写真のヨーガン レールの赤いカットソーブラウスは、ウールの地にシルクの糸で手編みされた刺繍が丁寧に施されている。
もちろんドライクリーニング表示がついている。
直に肌につけずに、洗えるものを重ね着して極力クリーニングの回数を減らす工夫をするのは生活の知恵。
そして工夫がおしゃれにつながることも。

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同じ刺繍でもこちらは、ミナ ペルホネンのランドリーのシリーズ。
お家でお洗濯出来る日常着として作られている。

手洗いモードにした洗濯機に、おしゃれ着洗い用の洗剤を入れて洗ったり、人によっては手洗いする人もいるだろう。
洗うと、刺繍の部分が少し収縮して布地からふっと立ち上がる。
そうすると刺繍に立体感が出て来て、洗うほどに表情が変わってくるのだ。

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色違いの刺繍。
テキスタイルの名前は twins 。
一対の花達が揺れているような、降って来るような。
眺めているとそれぞれの花の表情がいきいきと語りかけてくる。

その静かなささやきに耳を澄ましたくなる。

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前と後ろを紐で結んで切るエプロンドレスは、妊婦さんもかわいく着れそう。

「自分の着る物はお家で洗いたい」
やはりそう思っている人は多いと思う。
その希望を汲んで、minä perhonen Laundry のシリーズは生まれた。

現在Shoka:で開催している「日常着展」には、他にもランドリーの服が揃っている。

shoka
shoka
minä perhonen Laundry dress ” turk”

大きめのポケットと、丁寧に作られたボタンが気持ちをそそる。
着心地の良い綿素材。

冬は重ね着をして、春夏には一枚で。

ずっと、くたくたになるまで着たい。
そう思ってしまうような愛着の湧く布。

フィンランドの古都”Turk トゥルク”の、さわやかなでおおらかな風が表現されたストライプなのだそう。

その他のラインアップはこちらでどうぞ。
http://shoka-wind.com

こちらはお家で洗うのはまず止めた方が良さそうなカシミアのストール。

shoka

カシミアの毛はとても細くて繊細。
だからこそあの柔らかさと肌触りの良さ、暖かさがある。

ウールやカシミア等の動物性の繊維は、人の毛髪と同じようなキューティクルがあるのだそう。
摩擦が起こった時にはその鱗状の部分が絡み合い、互いにかみ合ってはなれにくくなることで毛玉が作られるのだとか。

なので、カシミアのストールアやニットを持っている方はその気持ちのよさを維持するの為に、摩擦には充分に気をつけてください。
ヘビ革やメッシュ素材のバッグを避け、すべすべしたものを持つことをお勧めします。

それでもやっぱり家で洗ってみたい。
クリーニング表示だって洗えるものはチャレンジしたいという強者は、こちらのサイトに洗濯方法が載っています。
自己責任を以て、どうぞ。

花王家事ナビ

ちなみに私もカシミアの大判のストールやニットも持っています。
ストールは使った後、室内に干してついた匂いや水分を飛ばします。
地肌に直につくことが少ないストールは、滅多にクリーニングに出すこともないです。
からっとしたお天気のよい日に、たまに短時間虫干しをします。
*あまり日に長時間あてると退色の原因となるのでご注意下さい*

臭いかな、とか、何だか重たい気がする洗いたいな、と思った時がクリーニング時、そう思っています。

shoka

同じ素材でも色が違うとこんなに表情が違います。
フリンジはどんな素材で作られていても、何だかかわいくて好きな人も多いはず。
このストールはARTS&SCIENCEの非常に使い勝手の良い、正方形のカシミアのストールです。

ARTS&SCIENCEは実は洗えるものを多く作っています。
ドライマークは非常に少なくて、一部の革製品やウール素材を除いて殆どが家庭でお洗濯出来る素材になっています。

「道具としての衣服」というコンセプトの元に作られた服たち。
スーツでさえも手洗い表示がほとんどです。

私もパンツを愛用していて、もう何度も洗いましたがかなりいい感じです。
今一番履いていいるパンツがARTS&SCIENCEのジョッパーズ。
このブランドの仕立てと素材の良さは、太鼓判を押せます。

こちらはその仲間のパンツとジャケット。

shoka

綿麻のヘリンボーンの織り地にカットソー素材の裾がついたニッカーズパンツ。
裾の部分を折り曲げて履くとまた全く感じが変わる。

洗うと風合いが増して肌になじんでゆく感触がいい。

重ねると暖かく、単体で着ると風通しのよい素材だ。

shoka

綿麻素材のネル。
ネル素材は私が子どもの頃にはパジャマでよく使われていた、思わず肌をすりよせたくなるような心地よさ。

そのネルをこんなにスタイリッシュにジャッケットにするところは、さすがARTS&SCIENCE。
シンプルで無駄の無い形は飽きがこない、日常着の定番になりそうだ。

軽い素材のいいところは脱いだ時に分かる。

shoka

軽いものは持っていて負担が少ない。

シワの目立たない柔らかさが既に備わっているのもいい。

shoka

ARTS&SCIENCEの縫製の良さを物語るのにもってこいの話しがある。

先日ARTS&SCIENCEの生デニムを購入して帰ったある友人の話しだ。
パートナーには内緒で買ったデニムを、何度か着た後に外で陰干しをしていたのだそう。

そこへ娘がやって来て、「パパが、おかあさんデニムを買ったのかな?って言っていたよ」。

ドキッ。

その後顔を合わせて聞かれた時につい、「もらったのよ~」、と言ったのだそう。
友人が太って一度も着ていないというデニムをもらったの。
と。

そうしたら、服に関して全くの音痴だと思われていたその旦那様は、

「これはとてもいいジーンズだよ。ほらみてご覧、この縫い目の所」
と、デニムの後ろポケットから股上のあたりを指差して説明しだしたそう。

「とても縫製がいいじゃないか。僕の持っている安物のデニムとは比べ物にもならないよ。大切に着た方がいいね」

そう言われて、嬉しくなった友人はShoka:へ報告に来てくれたのでした。

まだあったことの無い友人の旦那様の顔が見たくなるようないいお話。
ありがとうね、Kちゃん。

shoka

私自身は実はあまりデニムが着こなせなくて、自分らしく着こなしている人にとても憧れを感じてしまいます。
そんな私でももちろんデニムを3本持っています。

デニムほど世界中で愛されている日常着は無いでしょう。
履き込むほどに、自分の一部となるようなそんな衣服の代表といえるデニム。

この形はすっきりすらっとしていて、スタイルが良くみえるのが特徴だそうです。
もちろん、試着されたみなさんのスタイルも良かったのでしょう。

私も後でこっそり試着してみたいと思っています。

minä perhonenが出している always という名前のついたデニムたちも、日常を楽しく過ごせる形と素材。
ずっと履き込んでいるデニムを着てShoka:を訪ねてくれた、ある方はこんな風に履いていらっしゃいました。

shoka

大好きな形だからと3本同じものを持っているそう。
こちらは一番履き込んでいる3年もの。
嬉しそうにその心地の良さと、肌へのなじみ具合を説明してくれました。

私は何よりも、嬉しそうに楽しそうに話す彼女が一番素敵に見えたのでした。

自分の「好き」をより多く知っている人はしあわせだな、と思います。
しあわせな人が夢中になって自分の好きを話していると、その楽しさが伝染して来て、聞いている側までしあわせの魔法にかかってしまいます。

しあわせならなんどでも伝染りたいものです、ね。

shoka

さあ、今日も一杯のお茶をいただいて、お仕事開始。
誰かが自分のお気に入りと出会う姿を目撃したいと思います。
好きな服を着て、自分の心地よさを確保したら誰に会っても、どこへ行っても嬉しいもの。

お茶は、無農薬のレモンの果汁を搾ってハチミツを入れていただきました。

たまにゆったりとした時間に、お茶の時間を過ごせることもあるのです。
そんな時には比屋根(ひやごん)のオアシスShoka:でゆったりと休んで行ってくださいね。

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