ヨーガン レールさんの最後の仕事

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6日の日にヨーガン レールさんの最後の仕事が展示されている現代美術館へ行ってきました。

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2回目で、ゆっくりじっくりと味わいました。カレンド沖縄にその企画展の記事を書いているので是非読んでみてください。

ヨーガン レールの最後の仕事

Shoka:  オーナーのInstagram

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ショートトリップ

ユーモレスク Shoka:

ガベ展開催中でバタバタといそがしい中、一泊二日の出張で東京へ行ってきました。

ユーモレスクとTOUJOURSの2016年の春夏物の展示会へ。

気品があって、日常と非日常の真ん中にあるようなブランドユーモレスク。

ユーモレスク Shoka:

リネンのニットで始まったブランドですが、最近は布帛のものも多くなりました。素材は違うのですが、ちゃんとユーモレスクらしさがあってぶれないのは、作り手が本当に好きなもの着たいものを作っているからなのだろうと感じました。

 

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デザイナーの渡辺さんに会うのも楽しみの一つ。

今年のユーモレスクの秋冬物も素敵なものが入荷しています。どうぞ見にいらしてくださいね。

小さな旅の報告でした。

 

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眠れぬ夜に

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仕事でロンドンへ5日間ほど行った後、パリから沖縄に帰った翌日に東京へ出張。なんだか不条理なスケジュールになってしまった。

というわけで東京目黒の夜。
時差ぼけを直そうと仕事からまっすぐ帰って部屋でくつろぎうつらうつら。
さあ寝よう、と歯磨きと洗顔を済ませたら、眠気もさっぱり洗い流してしまった。

外は雨。

雨音はいい子守唄になりそうだけど…

 

お腹が空いて、先日サンジェルマンで食べた、大人気のレストランのことを思い出している。
7時の開店前の長い行列。並んでいる人たちがあまりに楽しそうだったので、私と友人もそれに加わってみた。

なんとワンメニューしかない。
座ると自動的にお料理が運ばれてくる。

サラダ
サーロインステーキのマスタードソースがけ
フライドポテト

それだけだ。皿の上のお肉がなくなるとまたサーブしてくれる。
嬉しいサービス。

美味しい。

また行きたくなるお店。

雨の子守唄が効いて、どっぷりと眠りの中に沈みたい。

そして明日の朝ごはんにトリップしたい。
私の眠気よ降ってこい。。

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しあわせな場所、台所

田原あゆみ エッセイ

 

毎朝起きるやってくる場所、それは台所。

この小さな家でも、大きな大人たちが一人二人とここへやってくる。

そしてそれぞれの役割をきちんと果たす。

アレクサさんは手作りジャムをささっと作って、ジャーに分ける。

 

田原あゆみ エッセイ

 

ほかほかの杏のジャム。

庭で収穫したぷりぷりの黄色くて小ぶりの杏が甘酸っぱい香りのジャムに。

明日の朝には食卓に出てくるのかしら?

 

田原あゆみ エッセイ

 

旦那様のハンスさんは庭の食卓をセッティング。

 

田原あゆみ エッセイ

 

ハンスさんの義兄のアンドレアさんはチーズを切って、盛り付ける。

私はよだれと幸福感に浸かりながらうろうろ。

 

田原あゆみ エッセイ

 

そうしてある朝のブランチが始まったのでした。

香ばしいある日の朝のこの時間は、きっとどこかで未だに漂っているに違いありません。

そうでないと困ります。

何度でも、

いただきます。

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コルシカ島の小さな家

田原あゆみ エッセイ

コルシカ島の小さな石の家に滞在した。

中世の頃に建てられたそのままの外観を生かして、友人のアレクサさんがこの島ならではの暮らしを楽しめるように少しだけ手を入れている。

電気と水道あり。インターネットと固定電話は無し。

 

田原あゆみ エッセイ

白い漆喰と、木で作られた内部は一体何年くらい前に誰の手で作られたのだろう。

中世というからには、数百年が経っているのは明らかだ。

一体どんな家族たちがここで暮らしたのだろうか。

 

古くて柔らかくて自然な歪みのあるこの階段を、一体どのような格好をして登っていたのだろうか。

当時の服は全部が天然素材の天然染め。

家族の中の誰かが仕立てた服を着ていたに違いない。

本人たちは全く気がつかなかったかもしれない日常の景色は、きっととても美しかっただろうと思う。

地元で採れた収穫したばかりの新鮮な野菜や、天然の塩や酵母や麹で発酵させたハムやソーセージ。コルシカ島の海から獲れる魚介類。

白いリネンのスカートやシャツに陽射しが落ちて、階段を降りるときに空気を孕んでひるがえたスカートの裾を照らしただろう。

化粧っ気のない桃色の頬に朝日が当たり、逆光がその産毛を照らしたのを誰かが愛おしく見ていたかもしれない。

もちろん喧嘩もしただろうなあ。悩んだり、収穫したり、誰かが病気になったかもしれない。

様々な人々の人生をこの家が包み込んでいたのだろう。

 

 

田原あゆみ エッセイ

この窓はガラスをはめ込んでいるだけの開かない光取りの窓。

何人もの家族がここでガラスにおでこをぶつけたそうで、アレクサさんはさりげないオブジェを作ってここに下げた。

それからは誰もここでおでこをぶつけない。

そんな優しいお話も、きっと次の世代には伝わらないかもしれないけれど、この家の持っている雰囲気にもう一つ火が灯って明るくなるだろう。温もりは増すだろう。

古い家の中にいると、様々なストーリーが浮かんできて何もしていなくても飽きることがなかった。

たった2泊3日の時間の中にギュッと詰まったこの家の歴史が濃縮スパイスになって、味をつけてくれたのだ。

Paris – Melle – Côte d’Azur と友人の仕事をサポート(本当はいそがしながらも、棚ぼた式にいろんなおもてなしのおこぼれをうはうはいただきながら)をしながらの慌ただしい旅から、一気にバカンスの2日半。

それはそれはいい思い出になったのでした。

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