「trippen展 毎日を旅するように歩きたい」はじまります

Shoka: trippen

植物たちが美しい色を取り戻す春が始まりましたね。

みなさんお元気でしょうか?

いよいよtrippenの展示会が5日(金曜日)から始まります。とてもとても楽しみです!

靴は私たちの船のようなもの。

なかなかフィットしない船に乗ること 40 年あまり。

その放浪の旅路の中で出会った職人魂を持つブランド trippen はドイツ国内の自社工場と、イタリアの限られた工房のみで 作られています。

海外生産にしてコストを落とすと、国内の職人たち の技術が失われてしまい次世代に継承できず廃れていくことになるか らです。人間工学に基づいた履き心地の良さと、時代に左右されない デザイン、痛んだ時に修理ができる体制を持つ trippen の靴は、私の 暮らしに安心感をもたらしました。普段 Shoka: に無いデザインのも のもたくさんやってきます。2 足目、3 足目もお試しあれ。

「trippen展 毎日を旅するように歩きたい」

3月5日(土)〜21日(月)

*期間中火曜定休日*

メンズもやってきます!

 

 

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trippen

Shoka:

 

trippenの秋冬のコレクションへ行ってきました。改めて職人や技術を継承していくことの素晴らしさや、手で大切に一つ一つを仕上げる決意をしたtrippenの職人気質な姿勢に敬意を感じています。

今年はモードなデザインを履きこなしてみたい。履き心地の良さを実感済みなので、遊んでみたいと、感じている。ベーシックを履きこなした5年。信頼をベースにもっと楽しもう。

今回の東京では、大切な友人たちと楽しくて深い時間を過ごしています。内なる声に耳を傾けて、表現し続けている真心の人たち。

ギフトを差し出し続けている勇者たち。そんな友人たちと過ごす時間は何ものにも代えがたい。昨夜は敬愛する先輩の語る、自分の仕事のあり方の原動力となった背景に耳を傾けて、夜が更けていきました。

暗い夜道をtrippenの靴に乗って、ぐんぐん歩いて坂下り。川を渡って帰宅。朝は寒くてベッドから顔と手だけを出してこのブログ。

さてさて。

今日はどんな1日なのか?

またとない日に繰り出しましょう。皆さんにも、わたくしにとってもすてきな1日になりますように。

 

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CALEND-OKINAWAへ記事をアップしました。

calendokinawa160211

「自然を着る」ヨーガン レールの春の服

CALEND-OKINAWAに記事を掲載しています。
ヨーガン レールのお洋服について書いています。
ぜひ、読んでみてください。

「自然を着る」ヨーガン レールの春の服


shoka:のInstagram

Shoka: オーナー田原あゆみのInstagram

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物語

アンティーク 銅版画 古い本の挿絵 羊と山羊

シープドッグのJは賢かった。

人間より早く危険を察知すると、耳をそばだて鼻で筋書きを読み取ると、皆の先頭に立って必ず安全な場所まで誘導しことなきを得るのだった。

羊の群れが狼の来襲を逃れることができたのも、霧に覆われ視界を失った群れが崖から落ちるのを避けることができたのも、Jのおかげだった。

山羊のVは羊が嫌いだった。

いつも日向で草を食べていて、危なくなるとJがさりげなく守ってくれる。

毛が伸びると、人間たちがで羊毛は財産だと、満面の笑顔でふわふわの毛を刈り取る。

ぬくぬくと暮らす羊たちはきっと脳みそが小さくて、自分で考えることはあるまい。ふん、鼻持ちならないただのモコモコの毛の塊だ。

Vの暮らす断崖絶壁にはまだ雪が残り、冷たい風が岩場を削るように吹く。蹄が乗るくらいのほんの少しの足場を見つけては、凍てつく風に吹かれながらVは今日も絶壁で草を喰む。

そして、日向の平地で人や犬に守られ、のうのうと暮らすモコモコよりも、己の知恵としっかりとした体幹で自立して生きる孤高さを誇りに思った。

今日もVは高い峰から羊を見下ろし、フン、と鼻を鳴らした。それよりも何よりも、あの草原を風を切ってビュンビュン走る、俊敏で美しいシープドッグのJがいつも彼らの周りにいることに腹が立っていた。

VはJに擦り寄られ、その長くて暖かな毛の匂いを嗅いでみたかった。Jに誘導され守られて平らな大地で眠りこけてみたかった。落ちる心配をしないで、横になってみたかった。Jが舐めて起こしてくれるまで、すやすやと。

けれど悲しいかな、Vの蹄は岩場のほんの小さな足場を探して次の一歩を踏み出すことをやめることができなかった。

のほほんとした羊と、切り立つ崖を住処にする山羊の物語。

 

私は、賢い犬も、もこもこの羊も、孤高の山羊も好き。

この「羊と山羊の絵」は19世紀の後半に描かれ、エッチングで本の挿絵になっていたもの。なんだかいろんなストーリーが浮かんできます。

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明るさ

Shoka: エッセイ 田原あゆみ

足取りも軽く、道をゆく。

誰かに会うと、にっこり笑顔で「おはようございます」「こんにちは」「こんばんは」とお声がけ。

青空を見上げて、思わず目が垂れる、口角が上がる。

晴れた日には明るい気持ちになるのはたやすい。

夏のあの日は、空が高くて、服も気持ちも軽かった。

空には鷲が飛んでいて、雲も青い海にぷかぷかと浮いているように軽かった。

寒い時には、そんなおもいでを思い出して暖をとる。

コートを着て、襟を立てて、熱いミルクティーをすすりながら、暖かい思い出を見つめて。

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