世の中には色んな食べ物があるけれど、機械でパックされたものはあまり美しいなとは感じない。もちろん美味しいものもあるけれど。
たまに人間が作ったものの中に、木の実のように完璧な造形美を見る事がある。
昔ながらの作り方で作られたパンの塊・様々な形と色のチーズたち・味噌玉・きな粉ボール・・・
形がシンプルで、表皮に深い味わいがあって、丸い。そうすると木の実のように命を宿しているように秘めた力を感じるのだ。
旅先で出会うチーズはとても魅力的。彼らにはバスティーユで出会った。今日沖縄の街のあるレストランで出てきたチーズの盛り合わせはこの100分の1の量で、頼りなくって微かで、皿が透き通るように薄くスライスされたその子たちは、貧血を起こしたように見えたっけ。
私も一部をバラして開示するのはよそう。一個の塊でいたいのよ。