うつわ好きな人の多くはきっとお食事も大好きなのでしょうね。大好きな器を使うとき、どんなお料理を載せようか、どんな色が映えるのか考える時間もきっと愉しいことでしょう。
半磁器は陶器より肌目が細かく硬質で、磁器よりも柔らかい印象がまた格別なものです。
小関康子さんの半磁器は無害な破水コーティングを施されていますので、急に色がついたりすることは無いと思いますし、ごく普通の使用方法で問題ありません。が、以下の点をご注意の上ご使用いただけますと、経年変化の景色が美しく育ってゆくと思われます。
○一番最初に下ろすときには、一度洗って布で拭いてから使い始めてください。
○柔らかい(普通の)スポンジと食器洗い洗剤でごく普通に洗って大丈夫です。
○カップ類は、毎回さっと濡らして拭いてから使うようにすると経年変化がよりゆっくりと育ちます。(私はやっていませんが)
○半磁器に限らず、どの食器やガラス類にも当てはまることですが、硬質な水(沖縄は特に)で洗う場合は、自然乾燥より一度布で拭いてから乾かすことをおすすめします。石灰分が溜まっていき色が曇る原因になるようです。
そうそう、半磁器を(陶器や磁器も同じく)じっと目を凝らしてみると表面の肌にはガラス質の細やかな貫入が様々な模様になって入っているの見えてきます。
それはヒビとは違うもので、私達日本人は昔から長年使い込むことでその貫入に少しずつ色が付き、様々な景色を見せてくれることを愛でてきました。
作品の用途によって景色が育つ速さは随分違いますが、コーヒーやお茶をよく飲む方のカップは結構早く景色が見えてくるでしょう。
私も8年ほど使っている小関さんのカップに、薄茶色の景色を見て取って、感慨深いものがありました。この貫入については以前Shoka:HPのお手入れの項目に上げていますのでどうぞ御覧ください。
貫入とヒビの違い
では皆様どうぞ楽しんでお使いくださいませ。