小さなもは、どうしてこんなにも愛おしいのだろうか。
小関さんの豆蓋物。
そのひとつひとつの造形美にため息が出てしまいます。
ひょうたん型のこの子はエキゾチックな佇まい。
真上から見て見ると一変、星のような図案が浮かび上がります。
まるで万華鏡を覗いているよう。
かたちと図案がおりなす不思議な次元に吸い込まれていくようで、面白い。
蓋の内側の表情も美しい。
ブルーの釉薬のたまりが湖のようで、淵から流れ込んだブロンズの表情が水面に映る木々のようにも。
中になにも入っていなくても、定期的に蓋を開けたりして愛でたくなりますね。
今回届いた作品のなかで一番小さなこちらの豆蓋物は、
手のひらに収まるほどのサイズ感。
他の豆蓋物よりも、ひと回りもふた回りも小さいこの子は、
ろくろを引く時の、最後の最後に残る小さな土の塊から作られたのだそう。
誕生秘話まで愛おしいですね。
もともとお茶入れ用として作っていたものですが、お砂糖入れやスパイスなどの調味料入れとしてもお使いいただけます。
小さな野花を摘んで、そっと生けても素敵だろうな。
自分の好きなものを入れて、自由に使って楽しんでいただきたいと、小関さんもお話しされていました。
小関さんの陶器展は、いよいよ明日8日(日)までです。
穏やかな時間が流れる店内で、ぜひゆっくりじっくりとご覧くださいませ。
「Yasuko Ozeki Exhibition」
会期:2021年7月22日(金)~8月8日(日)(会期中 火水定休日)
時間:12:00~17:00