時差ぼけで早起きな私たちは、服を着込んで街に出る。沖縄や日本とまったく違う景色のなかをまるで、映像を見ているみたいに歩く。
レンガや石で出来た建物ばかりが続くのがとても新鮮だけれど、反対に沖縄や日本ではこんな歴史を感じさせる景色は日常の中には少なくなってしまっていることを思ってしまう。美術館もインテリアショップも、ブティックも何でもかんでもここでは古い重厚な建物の中に入っているのだ。
違う文化圏から来たことを強く感じる景色。
ほら、私の普段の日常の中にはない景色。いない人々。無い色。気温は低いし、雪景色。
なんだか共感するものがないので、街を歩いていても実感がない。「異邦人」という言葉を感覚でわかったような気がする旅の日々。
建物も色もまるでおとぎ話の中に出てくるようなものがたくさんあるので、興味深いのではありますが、この土地と自分を結ぶものが実感としてまったく湧かないというこの感覚もまた面白い。
普段住んでいる緯度から離れれば離れるほど、身体や心が知っている体験や経験からも離れるのかな?、それとも好みの問題なのかな?、いやいや、過去生に関係があるのかしら?まったく知らないところにいる感じ、など、思考も旅をしながら街を歩き回る。
自然に触れたり、動物を見つけるとさっとテンションは上がりこの土地と少し近づいたような気持ちが芽生える。
今日は湖畔を歩いてみよう。