私は高温多湿の沖縄生活の中に、ウールのラグを敷くということになじみを感じていなかった。
けれどそれは私の了見の狭さであったと今は感じている。
イランイラクに住む遊牧民たちの生活の中で、フカフカに羊毛を織ってベッドにするために作られたガベには、暑い時には放熱し、寒い時には保温する都いう特性があるのだ。
砂漠地帯に暮らす羊たちのむしゃむしゃの毛は、太陽の光から体を守り、体温が上がると放熱し、急激に気温が下がる砂漠の夜には冷えから身を守るために保温してくれるという素晴らしい特性があるのだった。
それを実感してからは、年中布団の下にガベを敷いている。そうすることで、敷布団の裏がカビたり湿ったりすることがなくなった。
遊牧民たちが大事に育てる家族のような羊たちからのおすそ分け。
一枚一枚に個性があって、毛足の長さや柔らかさも違うガベも生活道具店で触れることができます。