毎朝起きるやってくる場所、それは台所。
この小さな家でも、大きな大人たちが一人二人とここへやってくる。
そしてそれぞれの役割をきちんと果たす。
アレクサさんは手作りジャムをささっと作って、ジャーに分ける。
ほかほかの杏のジャム。
庭で収穫したぷりぷりの黄色くて小ぶりの杏が甘酸っぱい香りのジャムに。
明日の朝には食卓に出てくるのかしら?
旦那様のハンスさんは庭の食卓をセッティング。
ハンスさんの義兄のアンドレアさんはチーズを切って、盛り付ける。
私はよだれと幸福感に浸かりながらうろうろ。
そうしてある朝のブランチが始まったのでした。
香ばしいある日の朝のこの時間は、きっとどこかで未だに漂っているに違いありません。
そうでないと困ります。
何度でも、
いただきます。