天然染のお洗濯

                        

天然染 ARTS&SCIENCE お手入れ

 

友人の着ている藍泥染のブラウスがあまりに美しくて写真を撮らせてもらいました。

天然染料で染められたお洋服は近年多く出回ってきているので、皆さんお手入れは慣れてきていることと思いますが、これから汗ばむ季節なのでいくつかコツをまとめてみますね。これは天然染料だけでなくお気に入りの色を長持ちさせることとしても活用できます。

お洗濯のこと

○中性洗剤を使うこと

天然染料もアルカリか酸性のどちらかで最後色を定着させています。そこに左右されないように中性洗剤で洗うことで色の美しさをなるだけ保つことができます。

○脱いだらなるだけ早く洗いましょう

汗が付いているのでなるだけ早く洗い流した方がいいのです。その日の体調によって、汗の成分が酸性やアルカリ性だったり、気温や湿度で量が違います。私は藍で染められた水色の大好きなブラウスを溜め置きしていたら、襟ぐりや袖口が褪色して白っぽくなってしまった経験があります。なので脱いだら時間をおかずにささっと洗うことをお勧めします。

○陰干し必須

できるだけ室内に干しましょう。褪色の大きな原因の一つが日光や照明によるものです。室内で保管していても、外光に当たってしまったり、照明の光が当たると褪色してしまったり変色してしまったりするのです。干す時も保存する時にも光はできるだけ遮断することをお勧めします。藍泥染 ARTS&SCIENCE 

以上の3つが非常に大切なところです。次に気持ちよく仕上げるコツとして以下のことをお勧めします。

○汗取り用にアンダーウエアーを着用する

下に一枚肌着をきることでブラウスやジャケットに直接肌が触れないように気遣うことができたら、洗濯回数を減らすことができます。これは着物をきていた日本人の知恵。一番上に着る着物の巣材の風合いや色や模様を長持ちさせるためにも重ね着を生かしていたのです。薄い方が涼しいので、多少値が張っても上質な強撚糸のさらっとしたコットンやリネン、シルクのアンダーウエアーを持つことは、長い目で見るとお気に入りのお洋服を長持ちさせるのに役立ちますよ。

○水は軟水がお勧めです

沖縄の水は石灰分を多く含む硬水。phが高めでアルカリに偏っています。なので軟水で洗った時に比べて色の褪色が多少早かったり布の表面が起毛してしまうことがあるようです。起毛も褪色の一要因なので、軟水で洗うのが布のためにも色の保存のためにもいいのです。けれど、軟水機がない方も大丈夫!水を溜め置きしておくことで水質は多少よくなるのです。私のお勧めは、人が使った後のバスタブの残り湯を使うこと。きっと皆さん体は外で洗ってから湯船につかるので水はそんなに汚れてはいないと思います。私はその残り湯を使って、ささっと薄手のブラウスなどは洗ってしまいます。洗剤もごく薄くて大丈夫なので、汗を洗い流す、くらいの気持ちで洗います。

○薄手のものは脱水にかけない

浴室で手洗いしたものや、洗濯機で手洗いモードで仕上げた服はびしょびしょのまま浴室やクリーニングルームでハンガーにかけて干しています。湿度の高い沖縄でも、除湿機をかけたらあっという間に乾くのです。

私はどちらかというとおおらか(大雑把?)な性格です。その私がいろいろな失敗を経験して、その結果たどり着いた方法をお勧めしています。きっと人によってはもっと細やかな気遣いやテクニックがあることでしょうね。

夏はとにかく汗をかいたり、肌がベタベタしたりするものです。気持ちよく洗えて、さらっと涼しく着たいものです。最後に注意点

◎天然染のものは特に、色移りすることがあるので薄い色のものとの重ね着は避けてくださいね。汗をかいて下に来ていた薄い色のパンツにブラウスの色が移ってシミになったりするとしょんぼりです◎気をつけてくださいね。

 

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