2014.05.04 いつか行きたいと思っていたお店がいつも行く場所になったお話

                        

*Calend Okinawaに連載していた「暮らしの中の旅日記」から転載している過去の記録たち

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全面ガラス張りのそのお店は、入り口に浅く水をはった池があり
見たことのない色の石ころと、きれいな薄いサンドベージュの石を乱張りした床。
(後でそれが、トラバーチンと呼ばれる琉球石灰岩だと知った)

なんといっても外から見ただけでもわかる、肌触りの良さそうな天然素材のドレスや服が
まるで美術品のように展示されて・・・
その当時の私の目には、まるで天女の羽衣のように見えていた。

10年以上前の事、コザにあったその空間は、まだ幼かった私からは、とてつもなく遠い雲の上のような存在感で、でもいつかは絶対に入ってみたい空間。

そんなまなざしで見つめていた憧れの大人のお店。

そう、それが「沖縄ヨーガンレール 」という名前のお店だったのだ。
あゆみさんのお母様が1972年に始めて、その場所で39年間続いていたという旧呼Your’sというブティック。
最後の9年間は、あゆみさんがヨーガンレールのフランチャイズを切り盛りしていたそうだ。

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いまShoka:に並んでいるヨーガンレールの羽衣のようなスカーフ。
当時もこんな雰囲気の布たちが、並んでいたような気がする。

その頃は、バブル期でDCブランド全盛期、街中はギラギラしていたのだと思うけど
沖縄市コザの庶民的な商店街のはじっこにあって
でも、そこだけは他とはまったく違う空気が漂っていた。

いつか、あのお店で服を買えるような大人になろう!

そう誓っていつもそのお店の前をやや緊張ぎみで通りすぎていた。

それから、うんとうーんと時間が経って・・・
そんな気持ちも忘れかけて、
去年の今頃、なんだかすごーく小さい事で色々もがいていた私。

そんなある日偶然、どこかのカフェできれいな器の写真のフライヤーを見つけた。
それは、もちろん紛れもなくShoka: の展示会のもの。
2013年の6月の開催された、「手で見る 目で触る」というタイトルの企画展。

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手で見る 目で 触 る
6月21日(金)~30日(日)12:30~19:00
手で見るように素材を感じ、目で触るようにフォルムを探す
ものを作ることが人生そのもののように暮らしている作家たち
思わず触れたくなるような肌の器を生み出す小関康子の陶器
ウイットとユーモアのある作品をつくる彫金作家喜舎場智子のアクセサリーとモビール
暮らしに寄り添う素材と形を追求する木漆工とけしの漆器たち
様々な感覚を楽しむ暮らしの道具たちが Shoka: へやってきます。

これがそのときのフライヤーの写真と内容。
そして、その後本屋さんの雑誌コーナーでShoka:のことを知った。

ヨーガンレールの元オーナーさんが開いているお店!!!

タイトルと内容すべてに“ウチアタイ”&うんうんと納得・・・
ウチアタイ、というのは沖縄の言葉で「自分の心の中にあるものに深く響く)というような意味。
気づけばその雑誌を買い、ネットでお店へのマップを検索していた。

そして、去年の夏の終わりについにShoka: へ。
器と手仕事の展示会で大盛況の中、
そっとヨーガンレールやShoka:にセレクトされているお洋服たちに初めてじっくりと触れたのです。
ガラス越しではなく、それは私の手の届く場所にありました!
その途端、あの頃の思いが蘇り・・・

あぁ・・やっぱりそうだった

あの頃、ガラス越しに羽衣か! と思っていた服たち。
本当に本当に肌触り良いぞー。すごいー感動だ・・・

と、しばらく感動してなでなで。
ふと、鏡の前でそのワンピースをあててみた。。
心の中ではまだ私には早いかも・・そう思っていたが、

けれど、あらま、どうでしょう!?
なんだか、意外としっくり?!
まだまだ私は、年齢や中身など色々なことがついていけてないわ。と思っていたのに・・・
いつのまにか大人になってたみたい。

なんだか、すごく嬉しくなったのを覚えている。
あぁ!私、あこがれのヨーガン レールを着れる歳になったのかなぁ・・しみじみ

その日は、緊張もあり店内を一周したくらいでいそいそと店を後にした。

 

後日、結婚式で着る服を探しにShoka: を訪ねた。
いろいろ試着をさせてもらって、着心地の良い素材のドレスとtrippenの靴を買う事になった。
その時に初めてあゆみさんと色々とお話をしたら、最後に「どこかでお仕事してますか?」と突然の質問。
Shoka: が求人を出している事を知ってたので「残念!いま働いているんですよ」
と返事をしたのを覚えている。
なんでも、その日スタッフのみんなと次ぎに入って欲しいメンバーのイメージを書き出していたらしく、何と私がそのイメージにぴったりだったとの事。

それから、数ヶ月Shoka: へ行く度に、
以前の場所とは違うけど、憧れのあのお店の雰囲気は残しつつ
前とはいい意味でちがう人なつっこい感じのするいい空間だなぁと、どんどんファンになっていった私。

そうこうしているうちに、とうとうShoka:で今年の2月から働く事になり、メンバーの一員に。

 

これが私の、いつか行きたいと思っていたお店が
いつも行く場所になったお話。

そんな憧れのヨーガン レールやババグーリの夏物たちがたくさん入荷したので、
あやちゃんとゆかちゃんに着てもらいました。

大人服の代表のような、リネンのシンプルなシャツ。
そのせいか、いつものキラキラした魅力が2倍増しなあやちゃん。

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よく見てみると、赤いステッチが入っていたり不揃いな形のボタンが並んでいる。
そして、半楕円の胸のポッケがユニークで、茶目っ気を忘れない大人という感じ。

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ゆかちゃんが着たのは、襟元がユニークなワンピース。
甘くなりすぎてないのは、ヨーガンレールの上質なテキスタイルのせい。

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本当に人って、着ている服で印象が全くと良いほど変わる。
ミナ ペルホネンを来ている由桂ちゃんと、ヨーガンレールの服をきた由桂ちゃんはまるで別人みたい。

ヨーガンレールの服は、引き算の潔さや、都会的で知的な雰囲気が漂ってくる。

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綺麗なブルーのカーディガンは、コットン100%で肌触りも最高に気持ちがいい。
白いリネンパンツとあわせて見たら、こんなにさわやかになりました。

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軽いリネン素材に、神様や生き物たち、森羅万象が描かれた楽しいワンピース。

デザイナーの松浦さんが、韓国を旅した時に感じた事をインスピレーションで描いたというテキスタイル。

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バックスタイルと、正面から見た時に様々ながらが散らばっていて、とてもうれしくなってくる。
後ろの腰あたりには赤いゾウサン発見。

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前には天女もいらっしゃいますし、あちらこちらに摩訶不思議な動物たちも描かれています。
着ている人も、それを眺める人も発見する喜びがあるドレス。
他にも同じテキスタイルで作られた、シャツやスカーフがあるのです。

私はこのドレスを見ていると、真夏の夜にこのドレスを着てお出かけがしてみたくなってくる。
くっきりとよく冷えた白ワインを飲みに。

それで帰り道、肌寒くなったらこんなショールをまとってみたい。

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お酒が好きな私の妄想は膨らみます・・・・

夜になると、夏のにおいが かすかに漂っています。
もうすぐ沖縄に、楽しい事がたくさん詰まったようなわくわくする夏がやってきますね。

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スタッフ紹介
倉富麻紀

去年の晩夏の事。もう一人スタッフを募集しましょうと、みんなで色々と書き出してみた。大人っぽい服が似合って、大地のようにふんわりと物事を受け取れる人。
webの仕事やIllustrator&Photoshopが使える人。
茶目っ気がたっぷりで、どんと来いタイプ。
働き者で、笑いのツボが一緒の人。

書き出したその日に、お客様としてやってきた麻紀ちゃんにぴったりだと感じたみんなで一目惚れ♡
縁あってShoka:で働く事になりました。
沖縄流に言うと、ちむぐくるのある素敵な女性です。ちむぐくるとは、愛に溢れているという事です(古くは情に厚いですが、田原流に言わせると愛の方が好きです。)いま一生懸命来て下さる方の顔や名前を覚えている麻紀ちゃん。何かを探している時には親身にサポートしてくれると思います。みなさまどうぞよろしくお願いしますね。
Shoka:オーナー 田原あゆみ

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Shoka:の次の企画展

終了したイベントです

初夏のお出かけ展 vol1 5月3日~

 

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G・WもShoka: は、休まず営業しております。
これからやってくる夏のお出かけは、お家でお洗濯の出来る
リネンやコットン素材のお洋服と、身体の一部のように履きやすい
trippenの靴で。
大事に長くつきあえる、そんなお洋服と雑貨を集めてみました。

終了したイベントです

夏のお出かけ展 vol2 5月23日(金)~6月15日(日)

 

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夏のお出かけ展第2弾は、ヨーガンレールの夏服と、
山羊革のリボンを手編みしたメッシュのバッグやサンダル、
靴たちがShoka:にやってきます。
もう何十年も使っている方達にしっかりと信頼されているヨーガンレールのメッシュ。
今年もどんなものがやってくるのかとても楽しみです。

 

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