田所真理子のイラストの世界
真理子さんの絵を見ていると、昔体験した楽しい思い出が立ちのぼってくるような不思議な懐かしさを感じる。
物語のあるシーンを覗いているような気持ちにもなる。
絵の中の人物の生活がそこには在って、柔らかな灯りがともっていて、その人の大切な誰かがその隣の部屋や、帰る場所に待っている。
柔らかなロウソクの灯りが灯っている時代の、ある1日。ある1日の中の、なんともない時間。その普通の時間への愛おしさがこんこんと湧いていて、静かにその水が流れているようなそんな世界。
心が温かくなる世界。
今日から10日間、Shoka:で真理子さんの絵をじっくり鑑賞することができます。時間をゆったりととっていらしてくださいね。
小林庸子の布もの
庸子さんの作る布ものは、程よい柔らかさと懐かしさが手になじむ。
ヨーロッパのアンティークの布や、使用感のあるものを選んで使っているからだ。
展示会をしていて面白いなと感じることがよくあるのだが、経年変化や使用感を見てもらうために展示した、何年も時には何十年も使っている自分の持ち物の方を欲しいと言われたことがなんどもあるのだ。
誰かが大事に使ったものは、品のいい艶があって表情があるのだ。
庸子さんは大事に使われた素材の表情の良さを知っているのだろう。
写真は今年の夏に未草さんのアトリエを訪れた時のもの。今回は布のバッグや、小物を持ってきてくれました。
寛樹さんが作業をする時に使用しているエプロンもいい表情が出ています。
今回私は展示にあまり関わらず、彼らの感性を表現してもらっています。
Shoka:が一体どのような空間になっているのか私もとても楽しみなのです。
いよいよ今日から始まりますね。
ある日の景色
温石の料理人須藤剛さんの料理は一皿ごとに手を合わせたくなるのです。
給仕係の私たちは見るだけ、嗅ぐだけ。
くんくん、ごくり・・・
お料理の盛り付けが始まると、首も鼻も伸びたのでした。
頂いているみんなが幸せそうで、嬉しくて、いや、ただただ羨ましかったというのも本音です。
長野からはるばるやってきてくださった、須藤さんには感謝深謝。
素敵な会でございました。
涼しい風に吹かれて、秋の装い
秋物のいろいろが入荷しているのですが、なかなか撮影ができなくてアップできていないのです。
素敵なものに触れる度、持っているものを少し整理して大好きなものの入り込む余地を確保したい。そう思います。
ちょっと前まではもったいないとか、気分がしっくり来なくてもだましだまし着ていたけれど。本当に大好きなものを選んで持つ、というのが気持ちがいい。
着ていないもの、今の自分にはしっくりこないけれど昔好きでよく着ていたもの、高かったものや、ちょっと痩せたらまた着れるはず、そんな風に思ってなかなか手放せなかったものを整理しよう。
そして今の自分にぴったりのものを残そう。背筋を伸ばして、この世界の誰よりも大事な私にぴったりなものを見つけたい。私を通してしかこの世界を感じることはできないのだから。
タンスを中を整理しよう。
秋の気持ちのいい風がその隙間に吹き込めるように。