Shoka:の庭では、ピンクボールが花をつけはじめました。
花盛りの庭を着ている彼女と一緒に、彩りよく冬を越えようしているようです。
花や蝶、鳥や動物。ミナペルホネンのデザインに現れる生き物のほとんどは、デザイナーの心の中に生きるものたちだ。
現実と空想が行き来して生まれる想像のかたち。その名前を持たない命ある存在に、デザイナーは、社会や自然から受け取る空気感や個人的な感情を託している。
皆川さんの言葉には、想像がどこまでもどこまでも広がっていくような奥行きがあって、そして豊かでロマンに溢れている。
そんな言葉をひろい集めていると、描かれた世界になにがあるんだろう。と、小さな探検がはじまります。
イタリア語で庭を意味する“giardino”。
花たちが規則的にそしてそれぞれの表情で踊るように咲いている様子を描いています。
じっくり、じっくりと、刺繍をみつめてみる。
まるで鉛筆でこまかくこまかく描かれたような刺繍にうっとりとしてしまいます。
きっと、鉛筆で書いていても気が遠くなってしまうようなこまやかさ。
ミナ ペルホネンの刺繍柄は、機械の時間を借りて、人の手のようにじっくりと作り上げられていきます。
機械と二人三脚で、語りかけるように表現したい絵柄と向き合うデザイナーや職人さんのことを考えると、さらに愛おしさがふくらみます。
人の手も愛情も時間もたっぷりとかけられて、このひとつの絵を作り上げているんですね。
彼らが表現する刺繍の美しさを堪能できる、素晴らしいテキスタイルです。
懐かしい記憶がぎゅっとつまっているスケッチブックの一ページのようなドレス。
同じ絵柄でも、絵の具で描かれたようなこまやかな色の濃淡がとても美しいのです。
冬の庭は、花盛りを迎えています。
“giardino”
この素晴らしいテキスタイルのお洋服を、手にとってみていただけたらとても嬉しいです。
ぜひ、比屋根の丘の上へ遊びにいらしてくださいね。
桑田