Shoka:の庭や、比屋根の丘に元気な蝉の歌声がこだましています。パワフルな鳴き声はまるで夏の太陽への賛歌。わたしも負けてはいられないわ、と額の汗をふきつつ那覇空港からこんにちは。
これから東京へ。そのあと熊本と長崎へ行く予定です。楽しい人々や素敵な人々の仕事を訪ねて。
去年の秋に訪れた金沢で彫金師竹俣勇壱さんお仕事場へ行ってまいりました。ジュエリーの工房県店舗 kiKUも有名ですが、彼の作るカトラリーもとても素敵です。
使いやすさを追求する、というのではなく使いづらくても使いたくなるものを。その考えがとても興味深く、好きです。何かを好きになる時って、目が引き寄せられて、触れたくなる感覚ってありませんか?彼の作るカトラリーたちがまさしくそうなのです。七月が楽しみです。
竹俣さんと一緒に陶器を紹介したいと思った時、柔らかくて温もりがあるものがいいな、と感じて、その時に浮かんできたのが郡司さんご夫婦の作る器たち。沖縄のやちむんの持つおおらかさに共通点もありながら、繊細で温もりを感じる器たち。きっと竹俣さんのカトラリーとは違う魅力があって互いに引き立てあうのではないかしら、と。
彼らの暮らしを五月の半ばに取材に行って、感じたことはいろいろですがそのことは企画展の紹介の欄に書いてあります。約一日の滞在でしたが、本当にいい時間で写真を眺めてその空気感と、彼らの作品に流れる時間の層が深くまろやかで、昔々の人々の暮らしまでつながっているようで、それでいて文学的でなんだかとてもいい気持ちになるのです。
楽しみですね。
七月も陽の光に負けず楽しいこと美しいものに触れられますように。
Shoka:店主 田原あゆみ