白地の生地からじんわりと浮かび上がる細やかな図案。
CALICOのアジュラック染めのワンピース。
前開きなので羽織にもなり、コーディネートの幅が広がります。
ため息が出るほど美しいこの文様は、胡麻手といわれた細やかな手描きの文様を、CALICOとアジュラク染の職人が共同で復刻したものです。
胡麻とは、背景の細かい点描のこと。
模様の版は、木版よりも細くシャープな線が出る金属(真鍮)の版を用いて、手書きの細やかさが見事に再現されています。
版を押す人の手の動きや強弱が伝わる柔らかな表情。
手仕事の尊さや美しさを感じます。
なんとも贅沢な一着ですね。
胸元のピンタックから生まれる陰影も、図案によって味わい深い表情になっています。
こちらは色違いのスカート。
同じ模様でも、ガラッと印象が変わりますね。
ボリュームも程よく、ギャザーが膨らみ過ぎることなくすっきりと着ていただけます。
遠い昔に異国の地で生まれた、ブロックプリント。
その繊細な文様と鮮やかな色彩に世界中が魅了されました。
日本でも室町時代より更紗が広がり、染め文様がより豊かなものになったと言われているようです。
遠い国からやって来た布が、やがてその国の風土に馴染み発展していく。
ひとつの布から世界の繋がりを感じます。
明日からはじまる連休。
ぜひ、多くの方にインドの美しい手仕事をご覧いただきたいです。
比屋根の丘でお待ちしております。
「CALICO the ART of INDIAN VILLAGE FABRICS」@shoka:
会期:2022年3月5日(土)〜 20日(日)(会期中 火水定休日)
時間:12:00〜17:00