邂逅vol 18 2012/8/9

道具百景 「赤木智子の生活道具店」より

2012.08.09

文・写真 田原あゆみ道具百景 「赤木智子の生活道具店」より

「あさちゃん、ガベの上ででまったりするとどんな感じになるのかな?」田原
「あゆみさん、やってみましょう」関根

赤木明登さんのお敷きの上に、新宮州三さんの漆の茶托を置いて、その上に壷田亜矢さんのカップを置いてみる。

やはりうつわや、生活道具達は使っているところをイメージして組み合わせると、お互いに生き生きと引き立て合うものだ。
赤いサンダンカの花が加わると、有機的な空気がふわーっと広がる。
何かしらお花を飾ると部屋の空気が変容する位、花は静かでパワフルな存在。
台風でかなりのお花が落ちてしまったけれど、明日には探してきてお花をこの空間に生けてみよう。
こんなに働き者の道具たちが溢れているのだから。
お花の生気で、この道具たちを照らしてみたい。

ああ、もう、このままガベのふかふかに、足をすりすりしながらお茶をいただきたい。
亜矢さんのカップはすっきりとしていて、手に馴染む。
素っ気ないくらいにシンプルだけど、手の平の中でしっかりと存在感がある。
何を入れてもおいしくいただけそうなうつわ。

新宮さんの漆は、とても不思議な雰囲気。
新しいのに、既に使い込んだような風格と、懐かしい時代の面影がちらちら。
変な例えだけれど、新しくて古いような、不思議な質感をしているのです。
今は茶托に使っているけれど、ナッツをいれるのも面白そう。

赤木さんのお敷きは、お盆のように色々載せてもいいし、お料理を載せても凛と様になる。
真ん中がへこんだ形と、盛り上がった形の二種類。
細かい凹凸のある表面はその触感も、指でも目でも楽しめる。

奥のお重箱は現代の家族のお重にはとてもいいサイズ。
行事の時にはしっかりとお重の役割を果たしてくれるし、お弁当箱にするのもいい。
普段の食卓でも、和のうつわとして彩りを添えるのに使うことも出来るのです。

「そうだ! 早川ユミさんのスカートは一つずつ違うんだけど、これ着てみない?」田原

「いいですよ~。着てみたかったんですよね」関根

どれどれ、似合うかな?

「あ、私結構似合ってる」関根

「何だかこのスカート着ると、こう動きたくなりますね~」関根

「いいね!笑顔見せて~、視線こっちね」 パシャ パシャ  田原

こんなとき関根は必ずおどけてみせる。
スカートのポケットが大きいのも好きらしく、くるっとまわったり、つま先立ったりと楽しそう。

最近パンツ派が多くて、スカートの需要が減っている気がする。
活動的で、機能的なパンツは動きやすく気軽なのだろう。

私もパンツをはく機会が多い方だけれど、スカートをはくと、時にちょっとだけ心もとない感覚になる。
スカスカするせいなのか、パンツのように身体をなぞった形になっていないからなのかな?
ちょっと何かが足りない感じを埋めようと、女性らしい仕草が生まれるのかもしれない。
頼りない感じが逆に余白になって、いろいろなものを受け入れる要素となっている、そんな気がする。

パンツが自立していて、私は大丈夫!と、とりつく島が無い感じがあるのに対して、
スカートには、ちょっと誰かの手を必要としている間口の広さがある。
スカートは社会に向けて開いているドアなのか。
想像は勝手な世界へと広がっていきます。
一人スカート哲学。

スカートにもいろいろな形がある。
ミニのタイトなスカート・ミニのフレアー、ミディアム丈のタイトにセミフレアー・ロングのタイトやサロン・ギャザースカート・etc etc

今回入って来ている早川ユミさんのスカートは、ロングのセミフレアータイプ。
はいた人をみていると、こまめに動く働き者の気配が漂ってくる。
そんな人が好んで着るのか、着る人をそんな気分にしてくれるのか。
きっとその両方なんだろう。

野良仕事をしたり、何かを縫ったり、お掃除したり、雑巾がけをしたり、ほうきで些々ささーっとその辺を掃き出したり。
足がこまめにちょこちょこちょこっと動いて、あれをこなして、これを片付けてと、こまめに動いている姿がしっくり来るのだ。
早川ユミさんの大地に根を張った生き方が、ちくちくと縫い込まれているのだろう。

そんな気配を察知したのか、それとも私の無言のオーダーを受け取ったのか、関根はささっと和帚をかけています。
白木屋中村伝兵衛商店の小さな和帚。
柿渋が塗られたちりとりもとてもシンプル。

壁にかけておいてもそこがぱっと明るくなるような、絵になる姿。

麻子さん演技派ですね。
ふふふ。

ドイツ在住のリー・ヨンツェさんのすっきりと簡潔この上ないお皿。

赤木智子さんから、
「うつわだけをみた時は、きれいだけれど私の使う感じじゃないな、と思ったの。けれど、実際にお料理が盛られて出て来たのをみたら、も~~~う、素敵で!それからはこればっかり使っているんですよ」
と、聞いていました。

「そうそう、何かを盛りつけてみようよあさちゃん」田原

小さなマンゴーと、豆苗を。

・・・・・なるほど。
ぱっと、盛りつけた料理が前へ出てきます。
うつわが料理をメインに押し出しながら、品のいい背景となっている。
シンプルなのに、生気と力強さを感じる。

ドイツ在住のリーさんに会ってみたくなる、そんなうつわです。
とてもお料理が上手な方なんだそうです。

空飛ぶ魔法のガベの上に、新宮州三さんの栗盤と大村剛さんの片口を置いてみたら、寝そべって気持ちだけでも遠くへ飛んでいってしまいそうな景色となりました。

お酒を飲んでもいいけれど、このガベの上ならハーブティで深くゆったりと寛ぎたい。

お盆は使ってみるととても便利。
うつわとしてそのままお料理を載せてもいいし、こうやって一人分の寛ぎセットを作って家の中の今日の癒しの場所を求めて旅が出来る。
ほんのささやかな小さな旅。

この片口は、指で感じる肌の触感がいい。
冷たい飲み物が合いそうだ。
きりっとした形。

寛ぎタイムで使っていても、そのきりっとした形があるとだらしない時間になることはなさそう。

新宮さんの漆の箱を、赤木明登さんのお盆に載せて。

ざらっとした肌は不思議な質感で、「古くて新しい」そんな言葉がよく合う風情。

言葉は不思議だ。
相反するものをつないでも、存在する言葉としてしっくりと収まる。
この箱も、「きっちり」と「揺らぎ」がいい具合に収まっている。
新宮さんの人柄だろうか。

智子さんが、「新宮君は、本当に個性的で面白い感性の人なの。それが形になっているのよね~」と言いながら、この箱をそっと持ったのを思い出す。

いつかの誰かの為に存在しているこの箱には、一体何が入れられるのだろうか?
この文章を読んでいるあなたなら、何を入れたいですか?

九州から送られて来たマスカット。
なんて瑞々しくてうつくしいのだろう!
赤木明登さんの漆のお盆に抱かれて。

漆はとても静かなうつわだと思う。
特に黒い漆器は深い静謐な印象を感じる。
そこに置かれた料理や食材がなんと活き活きと映えることか。

漆器の肌も、はち切れそうなぶどうの色との対比で、やはりうつくしく静かに光っている。

みている私の心も静かに深くくつろげるのだ。

人の心は波打ったり、広がったり、萎縮したり、乱れたり、こぼれたり、溢れたりと様々に景色が変わるもの。
けれど何かの行為や、目に入るものに集中することで静まってゆくことがある。
「見る」という行為を通して、その視点に集中することで、鎮静し心と呼吸が調和してくる。
そうすると集中しているのに、感じる世界が広がるから不思議だ。

いいもの、そして大好きなものを持つことで「見る」機会は増える。
自分の好きなもの、触れていたいものが身の回りにあるということはとても素敵なことだ。

今朝、久しぶりに寝坊をして、陽射しが明るくなってゆくのを寝そべってみていた。
少しずつ陽が射してきて、ガラスや陶器の肌が目覚めてゆく様子を見ていたら、二度寝してしまったのだ。
深くゆったりとした睡眠の後、私は時計を見てあわてて飛び起きた。

頭は「あら~寝坊した!掃除しなくちゃ、そうだ大工さんが来るんだった!あ、忙しいところに家族が訪ねて来ちゃって、私の原稿はどうなっちゃうの?」とせわしない。

けれど、たっぷり休んだからだと、心はどっしりと動じていないのも一緒に感じながら、こうしてせっせと言葉を連ねる。

一つ一つが、いつかの誰かの為に存在していることが写真からも伝わって来て、愛おしくなってくる。

上泉秀人さんの大きな湯のみは、触ってみて欲しいものの一つだ。
手の中でしっかりとした存在感。
触感がとてもいい。

氷を浮かべて、麦茶をごんごん飲めそうだし、キュウリやにんじんをスティックにしてこの中に立てて、味噌をつけて食べたっていい。
とにかく、手に持つことでばーんと良さが伝わってくる。

しのぎも、締めと抜きが秀逸だ。

さあ、色んなことをつらつらと巡らせながら、一日と半分。
今日も開店の時間がやってきました。

大好きなガベは、1950年代のもの。
アンティークで、草木染めの色がいい具合に柔らかくしっとりとしている。
ガベはたくさん踏まれて使われることで、しなやかに馴染んでくる絨毯だ。

一緒に歳を重ねて、いつかはこのガベを好きな誰かの手へ。
そう、ガベもまた私たちより長生きなのだ。

私がそんなことをしている間。

関根は・・・

「写真苦手なのに色んな役をして、年下は辛いよな~。およよ」と。

秋野ちひろさんの金属の欠片のペンダントが、なかなかいい味ですよ関根さん。
今度は、何を着ようかね?

今日も関根と二人で、道具たちと一緒にみなさまをお迎えいたします。

暮らしを楽しむものとこと
Shoka:にて

「赤木智子の生活道具店」開催中

8月12日(日)まで

追伸。
他にもたくさんの道具たちが届いているのですが、こちらで紹介するにはかなりの誌面と皆さんの時間を
いただくことになりますので、続きは随時ブログなどでお知らせしていきたいと思います。
ブログ:http://shoka-wind.com

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「赤木智子の生活道具店」 Shoka:

2012年 8月3日(金)~12日(日)12:30~19:00
沖縄市比屋根6-13-6 098-932-0791

「日日是好日」をモットーとしているという、赤木智子さんは、エッセイストで、塗師 赤木明登さんの伴侶。
家族とお弟子さんたち、次々と訪れる来客を迎える輪島での暮らし。
新潮社から出版されている「赤木智子の生活道具店」を読んでいると、食べること、着ること、住まうこと、
そのすべてを支えてくれている生活道具たちと、まるで友人のように共に暮らしている赤木家の様子が生き生きと伝わってきます。
大好きなものと暮らしていると、一日一日が特別に感じられる。
智子さんが選んだとっておきの生活道具たちを迎えて、活気ある夏到来!
全国で人気の「赤木智子の生活道具店」沖縄で初めての開催です。

入荷するラインナップは以下のものです。
みていてわくわくしませんか?

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及源の南部鉄フライパン
早川ユミのスカート
白木屋伝兵衛のちりとり・ほうき・たわし
上泉秀人の大きな湯飲み
小野哲平の小皿
花月総本店の原稿用紙とカード
mon SakataのTシャツと小物
大村剛の小さな片口
安藤明子のよだれかけとガーゼもの
晴耕社ガラス工房のコップ
リー・ヨンツェの角皿
野田琺瑯の洗い桶
ギャラリーONOのガベ
井畑勝江の湯呑み
佃眞吾の我谷盆
ヤオイタカスミの子供服・ワンピース
輪島・谷川醸造の「塩麹くん」「米麹みるくちゃん」
秋野ちひろの金属のかけら
広川絵麻の湯呑みと蓋物
岩谷雪子のほうき
村山亜矢子の塗り箸
而今禾のパンツ・スカート・ワンピース
壺田亜矢のカップと片口
新宮州三の刳りもの
丸八製茶場の加賀棒茶
高知谷相の和紙
輪島のほうき
赤木明登のぬりもの
輪島のお菓子

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邂逅vol 17 2012/7/26

「暮らしの中の道具たち」赤木智子の生活道具店に向けて

文 田原あゆみ

写真 雨宮秀也

*Calend Okinawaに連載していた田原あゆみの「暮らしの中の旅日記」から転載している過去の記録たち
赤木智子
ギャラリーONOのガベ  写真:雨宮秀也

一体、赤木家の輪島での暮らしというものはどのようなものなのだろう。

塗師赤木明登氏の工房の、10人前後のお弟子さんたち。
赤木家の家族5人。
ひっきりなしにやってくる、明登さんの仕事関係の来訪者や、友人知人たち。
地元の人々との交流。

智子さんは、そんなたくさんの人達と交流をし、塗り物の工房の女将をこなし、母親という役割をもこなし、エッセイを書き、生活道具店を開催し、せっせとご飯を作っているのだという。
「赤木智子の生活道具店」を読んでいると、一人の人間のこなせる仕事の多様性に驚くばかり。
活字で読んでいるはずなのに、それを忘れてしまうほど生き生きとしているその表現に引き込まれてゆく。
一緒にドキドキわくわく、しょんぼりしたり涙したりと、あっという間に読めてしまう。

勢い良く読んで、それっきり開かなくなる本というのも多々あるけれど、智子さんの執筆した本たちは、その後は暮らしのカタログという感じで、様々な道具やその使い方を写真で眺めながら何度も開くことになる。
道具にまつわるエピソードも、時間をおいて何度読んでも味わい深い。

何度も美味しい本なのである。


新潮社 赤木智子著/写真 雨宮秀也


講談社 赤木智子著/写真 雨宮秀也

この一月ほど、この連載で道具についてのあれこれを書いて来たが、私たちは本当にたくさんの道具を使って生活している。
他にも道具を使う動物がいるのは分かっているようだが、地球上で他にこんなに道具を使う生き物はいないだろう。
人は、道具を使い、道具を作り、道具とともに暮らし、道具とともに働く。
また生活道具を選び、それを愛でることに重きを置く人達も多い。

「道具」と一言でいえるけれど、その役割は多様性に富んでいる。
例えば、パソコンも道具だが、道具を通して出来ることはそれこそ無限大だ。
お椀一つにしても、私たち日本人はそこに森羅万象を重ねて愛でるという精神性を持っているため、単なる食器という役割だけには収まらないこともあるだろう。

8月3日から始まる、「赤木智子の生活道具店」には、智子さんが選んだとっておきの道具たちがShoka:へやってきます。
今日はその一部を少しだけご紹介しましょう。


輪島の赤木家で使われている箒たち  写真:雨宮秀也

私も10年ほど前に購入して使っている岩谷さんの箒。

掃除機もとても便利だけれど、私は箒の気軽さが好き。
掃除機はもちろん便利な道具。
けれどもどんなにシンプルにデザインされていても、木の生活の景色からは浮いてしまう。
えっこらしょっと出して、ガーガーと音がうるさくて、何だか心が荒立つようでどうしても好きになれない。

さっと手に取って、ささっと掃いたら、すぐに結果が出る箒の仕事。
掃きながら、心が静まってゆくようなそのひとときがとてもいいのです。

それから、かけておいてもとてもきれいだと思いませんか?


赤木家で使っている長柄の箒  写真:雨宮秀也

柄に木の枝をそのままに近い形で使っているので、一つ一つが一点もの。

姿に一目惚れするも良し、手にした時にあまりのなじみ具合に手放せなくなった人もいるのかも知れません。
とても人気のある岩谷さんの箒たち。
是非手に取ってみてください。

日本の道具はこんなにうつくしいのです。
巻末近くに私の箒も登場します。
今日はいいお天気だったので、箒のお手入れをしてみたのでした。


赤木家の食器棚  写真:雨宮秀也

食器棚を開けたとき、私はいつでも楽しくなる。
どのうつわも気に入って買ったもの。
大好きなうつわを割ってしまった衝撃も、銀継ぎにして今はいい思い出になっている。

さあ、今日はどのうつわに盛ろうかな?
その瞬間がとても好き。
作り手を知っている場合はなおさらのこと、うつわの背景に色々な景色が浮かんでくる。

智子さんは、今回の企画展に参加している作り手の作家さんたちと親しくしているという。
中には長年の友人として親交を深めている方も。
エッセイを読んでいると、友人達の交流にほろっと来てしまった。

友人の作った道具を使いながら見えてくることや、感じることもきっと深いのだろう。

人にとって、一番影響力があるのはやはり人なのだと思う。
「ああ、こんな風に工夫したのか・・・」

「この人のこのお皿、前より使い勝手が良くなったのだけれどどうしてだろう?」

「あの背景があるから、このような形が作れるのか」

「ああ、久しぶりに会いたいなあ、元気にしているのかしら?」

そんなことを、思ったりしているのだろうか。

作り手のことをある程度知っていて、その道具を使っていると間接的にコミュニケーションをしているような感覚になることがある。
ものを通して違う側面を知る、ということもあるのだと思う。
言葉の向こう側、もしかするとより本質的なところに触れて、言葉のないところでやり取りをする手紙のような媒体になるのかもしれない。


早川ユミさんのスカート  写真:雨宮秀也 

早川ユミさんは高知県の谷相の小山のてっぺんに暮らして、ちくちくと自分の暮らしのここちいい服を作っている。
柄物と柄物を組み合わせたり、ちくちくと針の模様を楽しむような服。

普段は無地が好きな智子さんが、ユミさんの服だと柄と柄を合わせていても気にならないという。
智子さんのエッセイを通して、田舎の暮らしというのをかいま見ると、その労働の多さに驚くばかりだ。
そんな日常の中で、ユミさんの作ったもんぺやスカートをどんどん着ているというのだから、興味しんしん。

服は自己表現をするのに、一番身近な存在だ。
ユミさんの服は、大地に足をしっかりとつけて、緑や、水や、花のうつくしさにYES!と言っているような、そんな気がする。
そして、ふふふといくつになってもかわいく笑っている人の服なのだろう。

手にするのが楽しみだ。


赤木明登さんの切溜  写真:雨宮秀也

今年の3月に智子さんの旦那様である、赤木明登さんの漆のうつわの展示会をした。
その時に、漆ってなんて艶があるのだろう、生き生きとしているのだろうと、漆のフアンになってしまった。
漆はすごい。
貼ってよし、塗ってよし、守る力のすばらしいこと、再生力があること、色んな点でこれからの時代に合っていると感じている。

そのすごさをここで書き出すと、きっと私は今日中というCALENDの締め切りを守れないでしょう。
なのでみなさん、以前書いたCALENDの漆の記事のリンクを貼っておきますね。
漆と再生の物語

うちで8年使っている漆のお皿があまりにいいので、感覚的には漆器の良さを分かってはいたが、赤木明登さんのお話を聴いて、漆という物質がとても神秘的ですばらしいことに感激。

3月の個展の時に、タイミングが合わなかった方にも朗報です。
是非この機会に漆のうつわに触れてみてください。

他にもたくさんいいものがやってきます。
ラインナップは以下の通り。

及源の南部鉄フライパン
早川ゆみのスカート
白木屋伝兵衛のちりとり・ほうき・たわし
上泉秀人の大きな湯飲み
小野哲平の小皿
花月総本店の原稿用紙とカード
mon SakataのTシャツと小物
大村剛の小さな片口
安藤明子のよだれかけとガーゼもの
晴耕社ガラス工房のコップ
リー・ヨンツェの角皿
野田琺瑯の洗い桶
ギャラリーONOのガベ
井畑勝江の湯呑み
佃眞吾の我谷盆
ヤオイタカスミの子供服・ワンピース
輪島・谷川醸造の「塩麹くん」「米麹みるくちゃん」
秋野ちひろの金属のかけら
広川絵麻の湯呑みと蓋物
岩谷雪子のほうき
村山亜矢子の塗り箸
而今禾のパンツ・スカート・ワンピース
壺田亜矢のカップと片口
新宮州三の刳りもの
丸八製茶場の加賀棒茶
高知谷相の和紙
輪島のほうき
赤木明登のぬりもの
輪島のお菓子

見ていてとてもわくわくしてきます。
私も知っているものもあれば、今まで手にしたことが無かったものも、色々。

それから、今回はトークイベントというよりは、ざっくばらんにみんなで和気あいあいとお話が出来る会を企画しました。

the 座談会 at Shoka: 「 道具と暮らしといろいろのこと」8月3日(金)19:00スタート

輪島・谷川醸造の「塩麹くん」を使った美味しい軽食とお菓子をいただきながら、ものづくりのお話や、家族のサポート話し、友人の話し、生きる楽しさのお話、色んなお話をみんなで楽しめたらと思います。
Roguiiのミカちゃんが美味しいものを作ってくれます!それも楽しみですね。

Shoka:は一方通行のお話会はしていません。
みんなで交流しながら、もぐもぐ、うんうん、ごっくんと、美味しい食べ物もお話も、お腹に入れて自己流完全消化を目指しています。

まだ迷っているみなさまも、後もう少し枠がありますので、どうぞお申し込みください。
巻末の情報欄に詳細を書いています。

ではみなさま、8月の夏真っ盛りの時期にShoka:でお会いするのを楽しみにしています。

赤木智子の生活道具店
8月3日(金)~12日(日)
12:30〜19:00
期間中無休

*赤木智子さんは8月3日に在廊予定です。*

<番外編>

田原家の岩谷さん作の箒  写真:田原あゆみ

こちらはうちの箒。
10年選手。
柄が短い方の箒です。

くせがついていた穂先を少し濡らして陰干しをしています。
こうやってお手入れをすると、驚くほどきれいな形が長持ちするのです。

ぬくもりのある形、何だか生きているような気がしませんか?
形あるものには心が宿る、そんな言葉の意味がわかるような気がします。
引っ越しをした時に、閉まった場所を忘れてしまい半年後に見つけた時に、本当に済まない気持ちになったのも、生きている感じがするからでしょう。

私にとっては、長い付き合いの友人の一人なのです。


野田琺瑯の洗い桶  写真:田原あゆみ

待っていました、琺瑯の洗い桶。
白に緑色が映えています。

もう言葉はいりません。
私はこれが楽しみで、待っていたのです。
いろんなものを洗いたい・・・・

洗って洗って今年の夏を楽しみます!

みなさまとの再会を楽しみにしています!

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邂逅 vol 16 2012/7/12

暮らしの中の旅日記 「道具百景」

写真/文 田原あゆみ

*Calend Okinawaに連載していた田原あゆみの「暮らしの中の旅日記」から転載している過去の記録たち

田原あゆみエッセイ

暮らしの中の「道具」

私たちの暮らしの中にはたくさんの「道具」が存在している。
衣食住を支えている、道具たち。
洗濯機・アイロン・洗い桶・洋服ブラシ・ハンガー・包丁・まな板・ボウル・しゃもじ・撹拌器・うつわ・スプーン・フォーク・お箸・トレイ・椅子・テーブル・帚・布巾・雑巾・エプロン・ちりとり・スリッパ・etc

「道具」というのは、人が目的を持った時に生まれてくる。
人は利便性を追求することが好きだ。
より早く、よりきれいに仕上げたい、そして作業の行程をより便利にする為に道具へいろいろと工夫をくわえてゆく。
そうやって、私たちの文明は進化を遂げて来た。

人の営みの中で日常的に使われる道具、例えば帚のようなものは、長い年月の中で完成された普遍的な形に収まっている。
庭箒、卓上箒、部屋箒、畳用の箒等、用途によって様々な形に治まり完成されたうつくしさがそれぞれにある。

世の中には様々な道具があるが、ここでは私たちの暮らしに寄り添う道具たち、文化に根ざした道具たちを取り上げたい。

田原あゆみエッセイ
岐阜のギャルリ百草の安藤明子さん   2012年1月撮影
ミナペルホネンとのコラボレーションが実現したサロンを着て。

衣服にも様々な役割がある。
直射日光や外部の刺激から肌を守る、外気温に合わせた体温調整を補助する、という側面から見ると、とても便利で、私たちには欠かせない生活道具だ。

その他にも、衣服には、よりうつくしく装う、自分らしさを演出する、制服などメンバーを象徴する道具としてなど、二次的な側面もある。
そこは文化的背景がより濃く出るところだろう。

安藤明子さんのサロンは、日本人としての文化的背景を考慮し抜いて誕生した衣服だ。
アジア全般で着られている様々なサロンとは、着方や形が少し違っていて、筒型で共布の腰紐がついている。
また、同じ寸法で作られた重ねの下履きをはくことで、変化を楽しむことが出来る。

そこには、着物の着方をもとに明子さんが独自に追求した、「日本人に似合う寸法、着崩れしない着方、現代の暮らしの中で着やすい形」の中から生まれた、様式の美が詰まっている。

田原あゆみエッセイ

日常の作業がしやすいようにと作られたタブリエ。
重ね着をしたり、衣服の上から着てエプロン代わりに。
外出着としても、独特なかわいらしさを持つ働き者の衣服。
安藤明子さんの衣服は、10月5日から10日間の企画展「安藤明子のKIMAWASHI展」(仮題 )にて。

田原あゆみエッセイ

アーツ&サイエンスのシャツは関根のお気に入り。
このシャツは前を開けるとがらりと印象が変わる。

Sonya Parkさんは、「道具としての服」をコンセプトにしている。
いい服を作る為の基礎が、「『ジェンダレス、ヴィンテージ、ワーク、エスニック』に宿る」としていることに共感する。

Shoka:でのアーツ&サイエンスの常設展示は、8月24日から。
どんどん着て、自分の暮らしに馴染んでゆく服との出会いが楽しみです。

田原あゆみエッセイ

表紙の写真は、友人の写真家 高木由利子さんの工房へ遊びにいった時の朝食の景色。

海外でファッションデザイナーとして長く暮らし、その後フォトグラファーとして、世界中を飛び回る生来の旅人である彼女の生活スタイルは至ってシンプル。
身軽な暮らしの中にあるのは、厳選された道具たち。
快適で、使い勝手がよく、彼女の美意識がyes!と言ったものだけが並んでいる。

私がお土産に持って行った、宗像堂のパンを楽しくおいしく一緒にいただいた。
文明の進化を助ける側面を持つ道具たちは、自然と人の生活の調和を崩すという危うさも持っているが、生活に寄り添う「生活道具」たちは、私たちの暮らしの中の美や、ゆたかな時間を支えている。

ディテールを思いやる意識が、簡潔に形の中に収まっている、そんな生活道具にであった時に「人間ってすばらしいな」と、感じ入ってしまうことがある。
最近、日用品としての道具の中にうつくしさを込めたものが増えて来たように感じられる。
アートとして日常から切り離すのではなく、生活そのものの中に美を見出したり、うつくしさを感じたいという人が増えているのだろう。

田原あゆみエッセイ

長年使っているうつわ。
自然なラインの楕円形のボウル。
ヨーガンレール氏の家に遊びにいった時に、お土産にいただいたもので、レールさん自身が作ったという。

気に入ってこの10年間頻繁に使っていたのだが、徐々にヒビが伸びて来てある日まっぷたつに割れてしまった。
そのうつわを、漆職人の友人が銀継ぎをしてくれたのが嬉しかった。

今では以前よりも、好きなくらいだ。
道具には、使い込んでゆくことで出来上がってゆく、経年変化の表情の視覚的なうつくしさと、その道具の背景にある非視覚的なストーリーのうつくしさの両方が宿る。
なので、大切に使われている道具には、ある種の輝きある。

田原あゆみエッセイ

洗い桶や、ザルやボウルが無かったら、豆をどうやって洗ったらいいのだろう?
麻袋に入れて、川でじゃぶじゃぶ・・・・やはり道具が必要だ。

田原あゆみエッセイ

スプーンが無い生活は、つまらないだろう。
有形無形、何かを取りこぼしてしまいそう。

写真のスプーンはホーンで出来ていて、口当たりがとてもやさしい。
私は金属のスプーンよりも、木やホーンで出来たものがぬくもりがあるので気に入っている。
食べ物が口に運ばれる時、唇に触れる感触が自然で、すでにおいしい気分になるのだ。

田原あゆみエッセイ

もしも時計が無かったなら?
夜の暗闇が無くなった現代の生活。
私たちの体内時計はちょいと狂いがち。
きっと大混乱になるだろう。

うちなータイムが世界中に広まるかもしれない。
私は、ほっとするだろう。

メロンが鎮座しているスツールは、低い椅子になり、寛ぐ時の小さなテーブルになり、お花や展示するものを載せるうつくしい台となる。
道具は使う目的がはっきりとしていて、見立てる感性があれば様々な用途に応えてくれる。
そしてその表情も、とても豊かだ。

道具を作る道具たち

田原あゆみエッセイ

私たちが、日常生活の中で使っている道具たち。
写真の工具たちは、木漆工とけしの木工用の道具たち。
切ったり削ったり、様々な用途に合わせて備えられている。

私たちの手元に届く頃には、すっかり角が取れて、しっとりとまろやかな感触に収まっているうつわも、その形に収まるまでは、このような刃物で切られ、削られ、磨かれる。
道具を作る為の道具たちは、なかなか刺激的なものも多い。

田原あゆみエッセイ

私は仕事場を訪問して、インタビューをするのが好きだ。
いい仕事をしているな、と思う人の仕事場を訪問して、その空気に触れ、道具を見ることが出来るというのは、私にとってたまらないことなのだ。

最近の旅行の中には、必ず誰かの仕事場訪問とインタビューがセットになって盛り込まれている。
しかもそれがメインになっていて、温泉や町歩きはデザートのようなものだ。

田原あゆみエッセイ

渡慶次弘幸さんが、ろくろでうつわを削りだしているところ。
身体とろくろの間に台を置いて手と足で支えることで、身体の軸を保持することが出来る。

何とすばらしい道具なのだろう。
潜在的なニーズに応える為にでき上がった、シンプルこの上ない形。
この台が無かったら、身体の軸を長い時間保つことは難しいだろう。

現場を訪れずには、このような道具があることを私たちは知る由もない。

木漆工とけしの渡慶次夫妻の仕事ぶりはすばらしく、彼らの暮らしの中の風景もとても素敵です。
Shoka:が常設になった空間でも、彼らの作品に触れることが出来ます。
9月頃CALEND-OKINAWAに、木漆工とけしの取材記事を掲載しますので楽しみにしていてください。

ここからは、また別の場所にて出会った人と道具のお話です。

田原あゆみエッセイ

Shoka:の改装に伴って、展示用のオリジナルテーブルを作ってもらっています。
リフォームをお願いしている、株)新洋に勤めている、木工職人の上里良彦さんを訪ねてきました。

作業台の上に置いてあるのは、テーブルの足の部分。
素材は北海道産のウオルナットという木。
オイル仕上げが似合う、きめ細やかで硬質な肌をしています。
現在のこの形の中に、私の頭の中にある形が眠っています。
それを削りだす為に、あれこれ相談を重ねたり、実際に少し削って印象を確かめたりしています。

田原あゆみエッセイ

多くの職人さんは、自分の手に合ったより使いやすい道具を作る。
このカンナは、樫の木で作ったもの。

田原あゆみエッセイ

上里さんは、私の要望に合わせて少しだけ角を削っています。
慎重な手の動きと、真剣な職人さんのまなざし。

田原あゆみエッセイ

右上の角に丸みが出ているのが分かる。
1寸の丸みをつけるのか、3寸にするのかで印象はずいぶん変わってくる。
写真のカーブは3寸。
結局内側は3寸、外側は一寸のカーブをつけることに決まった。

木工の世界では「寸」という単位が、未だにずっと用いられているという。
世間がcmという単位に変わっていても、寸という単位が残っているのは、日本人の暮らしの中で木を使って来た歴史が長いからだという。
「日本の木工の技術は世界一だよ」と、目を輝かして語る上里さんは、元々個人で木工職人として家具を作っていたそうだ。

興味深いのは、作家特有の美意識を持つということよりも、指物から家具、丸太組など、木に関わる仕事にこそ喜びを感じるから、縛られずに何でも作るということを優先したいという上里さんの個性。

かなりの勉強家で、国内外の家具の本を片っ端から読んで独学で勉強したという。
Shoka:を訪れた時にも、「これヨーガンレールの家具だね」と、嬉しそうにしていた。
木工が大好きな上里さんが個人の仕事をやめてこの会社に入社を決めたのは、木材の豊富さと、工具が大小揃っていて、さまざまなことが出来ることに可能性と喜びを感じたからだ。

上里さんから聞いた木という素材のすばらしさは、奥が深かった。
オーダーしているウオルナットの家具が仕上った時に改めて、「木と暮らし」というテーマで記事を書こうと思っているので、こちらも楽しみにお待ち下さい。

田原あゆみエッセイ

高く積み上げられた楠木(クスノキ)
防虫作用があるというこの木は、とてもいい香りがする。

株)新洋では、楠木やエラブ、ウオルナットを使ったシンクや家具なども、施工主と相談しながらオリジナルのものを作っている。

田原あゆみエッセイ
田原あゆみエッセイ

家具や、家、住まいに関わるものづくりは大きなものも多く、機械という道具が必要になってくる。
私たちは、手作りのものを好みつつ、家造りや、家具をオーダーする側にまわると、「早く仕上げて、早くね」と、せっかちになる。

早さや画一性を求める仕事に応える為に、産業革命以降私たちは様々な工具や、大量生産に応える為の大きな機械を作り出した。

なかなか工場を訪問する機会はないので、この広さや専門的な工具や機械、職人さんたちが行き交う独特な空気にわくわくする。
長い期間使われることで風合いが出て来た、この木工所に置いてあるクラッシックな機械の姿もまたうつくしいと感じる。

この機械たちが、「人が使うもの」であって、「人が機械に使われている」感じがしないから、なのかもしれない。
そして、とても大事に使われているのが伝わってくるのは、磨かれていて光る肌を見ていても分かる。
作業場全体がきちんと片付けられていることからも、ここで働いている職人さんたちの人柄が伝わってくるようだ。

調和した人の営みが感じられる景色は、穏やかだ。

田原あゆみエッセイ

「使用中です」という注意書きがいい。

田原あゆみエッセイ

扇風機の風が、粉塵を外に吐き出し、働く人達の健康を守り、更に涼しさを送る。
これも道具。

大きなのこぎりの刃!

田原あゆみエッセイ

工具を収め、整理して置くことが出来る棚という道具。
道具の為の道具。

田原あゆみエッセイ

電卓という、左脳サポーターを納めてくれているケースという道具。
大量に出る木の粉などの粉塵から、精密機械を守っているのだ。

気配りさんが見つけた道具。

田原あゆみエッセイ

元々は、沖縄紡績という紡績工場だったというこの建物。
建物は体育館3つ分の広さ。
敷地はかなり広い。

現代的な無味無臭な感じのする工場とは違って、レトロで人の生活とともにあるぬくもりが残っているのがいい。

道具を作る人達が、仕事場を快適にする為の道具が、外に整然と並べてあった。

田原あゆみエッセイ

田原あゆみエッセイ

あるものを工夫して作ったちりとり。
日常的に使われている感じも、古くなった姿もこの工場に似合っていて、とてもいい。

田原あゆみエッセイ

そしてこの収納方法。
簡潔で絵になっている。

道具のうつくしさは様々だけれど、使い手から見た質感・見た目・使い勝手・愛着の深さに比例している。
愛着が染み込んでいったとき、経年変化の美しさは増す。

木で作られたもので一番うつくしいな、と思う肌合いは長年使われて来た、手で触られたもの。
またはみんなが踏んで、その摩擦で磨かれた床の風合い。
手の油や、肌や布での自然な摩擦が、木をよりうつくしくしていると感じる。
道具たちの経年変化の風合いを作ってゆくのは、私たち使い手の日々の暮らしなのだ。

無意識に過ごして流れさってゆく時間を、必要最小限に削ってゆきたい。
日々の暮らしの中の、二度とは無いこの瞬間のありがたさや喜びを、感じる時間を増やしてゆきたい。
もしかしたら私たちより長生きな道具たちを、改めて見つめることでそんなことを感じています。

暮らしに寄り添う、道具たちのお話でした。

さて、8月3日から始まる「赤木智子の生活道具店」で、一体どのような道具たちがやってくるのか、とても楽しみだ。
生活を生き生きと楽しんでいる赤木智子さんが、実生活の中で選び使っているという選りすぐりの道具たち。
私はあれと、これが気になっている・・・・・。

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最後に。

用途や使い道を持つものを「道具」というのなら、この「屑」と呼ばれているものに、何か用途は無いだろうかと考えている。

使えない人のことを、揶揄して屑(クズ)と言ったりするが、それはもう悲しい響きではなかろうか。

こんなにうつくしいのだ。
これは、出番を待つ「素材」ということにしたい。

田原あゆみエッセイ

田原あゆみエッセイ

楠木の屑はとてもいい香りがする。
防虫作用があるそうなので、麻袋に入れてクローゼットに置くのもいい。

それぞれの木の持っている性質が、この屑に顕われている。
こんな用途がある、こんな風に使いたい、そんなご意見を募集します。

連絡はununayu@live.jp
Shoka:田原までどうぞ

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写真家 高木由利子

ARTS&SCIENCE

木漆工とけし

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Shoka:の改装工事も始まり、8月31日から新たに常設としてスタートする空間も、着々と形になっています。
ブログは、楽しく更新していますので、ぜひのぞいて見てくださいね。 http://shoka-wind.com
ひとまずは8月3日から始まる企画展「赤木智子の生活道具店」でみなさまと再会出来るのを楽しみにしています。

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赤木智子さんと語る会 「暮らしの中の道具たち」

「赤木智子の生活道具店」に合わせて、座談会を開催します。
輪島の暮らしの中で、道具たちに支えられて工房の女将をこなす、智子さんのお話を聴きたい方へ朗報です。もの選びの視点、それを使う楽しさや工夫、使い続ける事によって美しく変化していく道具のお話や、作り手と使い手のお話など、加賀棒茶をお供にゆったりとした雰囲気の中で聞いてみたいと思います。
智子さんの暮らしをのぞいてみたい!と、私たちも今からわくわくしている座談会のご案内です。

日時:  2012年8月3日(金)
開場:  18:30
座談会: 19:00~20:30
<完全予約制> 定員に達し次第閉め切らせていただきます

*当日Shoka:は18:00にてクローズいたします*

会場:  Shoka:
参加費:加賀棒茶、軽食付き1000円
*当日は智子さんが応援している米麹を使ったおにぎりと、加賀のお菓子などをご用意しています。お腹がグーグーいっていてはお話に集中出来ないかもと、準備しました。一緒にいただきながら、わいわいと座談会をいたしましょう。*

予約方法(必ず8/3座談会の予約と明記ください)
1 全員のお名前
2 人数
3 メールアドレス
4 携帯番号
5 車の台数(駐車場スペースに限りがございますので、乗り合わせのご協力をお願いいたします)

◯Shoka:の展示期間中はお子様連れも大歓迎ですが、お話に集中していただきたいことから大人のみのご参加とさせていただきます。ご理解のほどお願い申し上げます。
◯当日は立ち見の可能性もございます。予めご了承ください。
◯先着順で定員に達ししだい、締め切りとさせていただきます。

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邂逅vol 15 2012/6/29

暮らしの中の旅日記 暮らしのレシピ

写真/文 田原あゆみ

梅雨があけて気持ちのいい青空が広がっています。
ずっと待っていたこの時期。

外の風のように、クリーンな空気を家の中にも呼び込みたくなります。

「麻子さん、前からしたかった木と漆のうつわのお手入れのことを記事にしようか?」

「お、いいですね~」

じゃあ、まずは腹ごしらえ。
みんなで集まった朝は・・・・
パンケーキ!

「あ~、それいい!たおちゃんと一緒に作ろう!」

今週の記事担当の田原はカメラマン&見守る人、食べる人の座を獲得。
涙が出るほどうれしい。
誰かに作ってもらえるって、なんでこんなにうれしいんだろう。

しかも、お料理上手なこの2人のパンケーキをいただける喜びよ!

庭のミントを摘んで来て、ミントとシークワーサー水を作ろう。
パンケーキはたおが。

麻子さんは、トマトの冷たいスープをよそったり、食器を選んだり。

真剣なまなざしがきらきらしている2人。

まぶしい。

その傍らには、後で磨くことになっている木のうつわたちが出番を待って待機中。

外から吹き込んでくる風は、緑の匂いがする。

キッチンにはバターの香ばしい香りと、パンケーキの甘い匂いが漂ってきました。
ああ、なんだろう、この景色と匂い。

今まで生きて来た時間の中にちりばめられている、しあわせのエッセンスがぎゅっと詰まっているみたい。

黄色くて、丸くって、香ばしいしあわせ。

誰かが作ってくれる美味しいものを、待っているしあわせ。

銀彩の上に生き生きとした命の赤。
それを受け止める純白の肌。

道具は、見立てる人の意識によって生命を得る。

私が庭で摘んで来たミントの葉は、麻子さんのセンスですっきりとしたミント水に。
今日の風みたいにさわやかな色。

ずっと待っていた、ハヤトウリの蔓。
念願かなって、今日という日にいただけます。
かわいい蔓は今日の私のエネルギーを充電してくれます。
ありがとう。

その間にたお先生は、着々とうつくしく愛おしいまるいものを焼き上げているのでした。

ごっくん・・・・

駄目ですか?
食べてみちゃ、駄目ですか?

なんて、きれいなんだろう。
なんでこんなにいい香り?

お手。
マテ。

たまらなくなった田原は、これから磨くであろう木のうつわたちを見つめて、気を紛らわす。

この間食べたスープカレーの色、三谷さんのスプーンに移っちゃったなあ。

クンクン。
嗅いでみるとカレーの匂いがする。

・・・・・、まあ、いいか。
それもうちの食卓の歴史。

匂いも色も、そのうち馴染んでくるんだからね。

お箸は、東村の玉木工商店の玉元ご夫妻に注文して作ってもらったもの。
沖縄の素材を使った、やさしい形。
玉元ご夫妻みたいにあたたかな風合い。

あとで磨いてあげるからね。

・・・・・

パンケーキまだかな・・・・。

もうすぐですよ~。

最後の盛りつけが済んだら・・・・

って、あれれ?
このお皿だけパンケーキが4枚。

ああ、そうですか、焼いた人は一枚多く食べる権利があるんですね。

了解です。
了解です。

私のお皿。
うつくしい!

待った甲斐がありました。

待っていました!
いただきま~す!

知っていますか?
食いしん坊さんが、お料理上手になるんですよ。
2人の目線、パンケーキに刺さっています。

食べている時の充実ぶりといったら、もうしあわせのど真ん中。
味わうことに夢中で、会話だって少なかったりするんです。

ボキャブラリーも、
「おいしいねえ」とか、
「う〜〜〜ん」

とか、全くもって左脳は機能していません。

おいしいねえ。
表情もくるくる変わる。

パンケーキは米粉が少し入っているタイプだったので、もちもちしていて3人はそれはそれは嬉しくなりました。
アカシヤのハチミツをかけた味がお気に入りの麻子さん。

私はメイプルシロップのスタンダードな味に溺れました。
ハヤトウリの蔓のおいしいこと!
シャキッとした歯触りと、品のいい軽やかな味わい。
旬のものをいただけるって、いちばんの贅沢かもしれません。

私たち3人の共通点は、ふわっふわのメレンゲがたくさん入ったようなパンケーキよりも、レトロな感じのものが好き、ということ。
計画が出た時から、作る行程、いただく時間の全部がおいしい時間。

ごちそうさまでした。

長ーく待っても、食べるのはあっという間。

料理はお皿の上から消えちゃったけれど、私のお腹と心の幸せは続いている。
もう一度最初から食べたい気持ちも、続いてる。

続いてる、続いてる。
色んなことが続いてる。
今日と明日は別の日だけど、明後日までも続いてる。
始まった日から、最後まで。
色んな時間を乗せて、私たちの暮らしも、歴史も続いている。

今日と同じ一日はもう来ないんだろうな。
けれど、また楽しい日を作ってみよう。

今日のパンケーキみたいに、おいしいレシピで。
きっと全く違う味になるのかもしれないけれど、そう決めただけで何だかとても優しい気持ちになるから。

今回は、いつもと趣向を変えてライブな感じを出してみました。
色んなことが続いている日常。

当たり前のように繰り返しているようで、全く同じ日は二度と無い。
今日という日にありがとう。
あのおいしさは、もう過去のものとなりましたが、この続きはやってきます。

前編後編で記事にすることも考えましたが、それでは私のライブ感が薄らいでしまうので、この続きはShoka:のブログにてどうぞ。

29日の朝にアップします。

あら?
うつわを磨いているはずの麻子さん。

楽しそうに何を見つめているの?
そこにあるのは何?

気になる「木と漆のうつわのお手入れ方法」と、麻子さんの視線の先にあるものは・・・・?

こちらでどうぞ。

「Shoka: 暮らしを楽しむものとこと」
http://shoka-wind.com

*注*
29日(明日)の朝早起きしてまとめるつもりです。
みなさまより遅くなってしまったら、ごめんなさい。

梅雨があけたのせいか、開放感でいっぱいの田原でした。

追伸
Shoka:の改装工事も続いています。
8月31日から新たにスタートする空間も、着々と形になっています。

ひとまずは8月3日から始まる企画展「赤木智子の生活道具店」でみなさまと再会出来るのを楽しみにしています。

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「赤木智子の生活道具店」

2012年 8月3日(金)~12日(日)

「日日是好日」をモットーとしているという、赤木智子さんは、
エッセイストで、塗師 赤木明登さんの伴侶。

家族とお弟子さんたち、次々と訪れる来客を迎える輪島での暮らし。
新潮社から出版されている「赤木智子の生活道具店」を読んでいると、

食べること、着ること、住まうこと、
そのすべてを支えてくれている生活道具たちと、
まるで友人のように共に暮らしている
赤木家の様子が生き生きと伝わってきます。

大好きなものと暮らしていると、一日一日が特別に感じられる。

智子さんが選んだとっておきの生活道具たちを迎えて、活気ある夏到来!

全国で人気の「赤木智子の生活道具店」沖縄で初めての開催です。

入荷するラインナップは以下のものです。
みていてわくわくしませんか?

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及源の南部鉄フライパン
早川ゆみのスカート
白木屋伝兵衛のちりとり・ほうき・たわし
上泉秀人の大きな湯飲み
小野哲平の小皿
花月総本店の原稿用紙とカード
mon SakataのTシャツと小物
大村剛の小さな片口
安藤明子のよだれかけとガーゼもの
晴耕社ガラス工房のコップ
リー・ヨンツェの角皿
野田琺瑯の洗い桶
ギャラリーONOのガベ
井畑勝江の湯呑み
佃眞吾の我谷盆
ヤオイタカスミの子供服・ワンピース
輪島・谷川醸造の「塩麹くん」「米麹みるくちゃん」
秋野ちひろの金属のかけら
広川絵麻の湯呑みと蓋物
岩谷雪子のほうき
村山亜矢子の塗り箸
而今禾のパンツ・スカート・ワンピース
壺田亜矢のカップと片口
新宮州三の刳りもの
丸八製茶場の加賀棒茶
高知谷相の和紙
輪島のほうき
赤木明登のぬりもの
輪島のお菓子

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邂逅vol 14 2012/6/14

暮らしの中の旅日記 Ⅱ Short trips, long vacations !

写真/文 田原あゆみ

サウスオーストラリアで撮ったワイルドフラワーたち。
燃えるような大地から、空に向かって顔を上げてしっかりと咲いている。

Shoka:はいま、改装のためお休みをしています。
お休みといっても、改装の準備や、終わった企画展の事務処理などをしているので、私も関根もあれやこれやとすることはたくさんあります。
今日からちょっと一息。
私は東京へ出張中。
ただいま羽田のラウンジで、この原稿の仕上げに取り組んでいます。

ほんとうは、2週間くらいどこかに行きたかったのですが、改装の為行くことかなわず。
ならば、椅子に座って時間を遡ったり、いままでに行ったところの写真を見ながら、いまの感性で当時の旅をやり直してみたりと、日常の暮らしの中に旅の時間を作ってみています。
知っていますか?こういう人のことを“アームチェアートラベラーズ”というんですよ。

Shoka:がオープンしたのは2011年の4月1日。
あれから1年2ヶ月が過ぎました。

いまは自分の暮らしと仕事が、とてもいいバランス。
自分らしいやり方で生活している感覚があるので、仕事も遊びも、プライベートも統一感があって、ストレスもほとんどありません。
なので、忘れていましたが、ここに至る前は私はさすらいの人だったのです。

今思えば、何だかしっくり来ない日常から抜け出したかったのでしょう、時間と経済的な余裕が少しでもできるとよく旅に出ていました。
帰りの飛行機の中では、日常に戻るのがいやでがっくりと肩を落とし、時には涙さえ流す。
そんな自分に嫌気がさして、もう好きなことだけをやろう!と、人生改造計画を実行するきっかけにはなったかもしれない。
旅は、日常と本当の自分とのギャップをあらわにしてくれる。

うんうん、きっとそうだ。

そんな頃の旅の写真たち。
アジアのいろいろな国、オーストラリアの自然に魅せられて何度かしたキャンピングバンでの旅。

粉塵が上がる上海の街中にて。
人の生活は、田舎も都市も、衣食住の基本は変わらない。
食べて着替えて洗濯して干す。

奥のマンションにはきっと乾燥機があるのだろうけれど、色んな生活が混在していることが何だかパワフルなアジア。


上海からバスに乗って行った田舎の城下町。
ミッションインポッシブルの舞台となった町で、ここだけが時間のポケットに入っているみたいな異空間。
私たち観光客だけが、この風景に溶け込めずに浮いているような感じ。
着ている服の時代感が全く違うのだ。

おじいさんが揚げていた餅がおいしかったこと!
食はとてもシンプル。
おいしければ感覚の国境なんてすぐに越えられる。


人の生活の力強さと退廃と、混沌と活力と、新旧の生活、相反するものが同時進行していて圧倒される。
右上の写真は、水で濡らした筆でさらさらと石畳へ鏡文字を書いた老人の字。
裏側からものを見ているような不思議な気分になった。
それはいまでも変わらない。
その写真を眺めていると、やっぱり自分が水底から見上げているような感覚になる。

お茶がまた、うつくしくおいしかった。
世界中の暮らしの中にお茶を飲むという習慣があることを思うと、人間はまだまだ自然と調和して暮らす方向へ進化出来るんじゃないかと思う。

お茶の時間は豊かだ。
時間はゆったりと流れ、感覚の世界へと私たちを誘ってくれる。
それまで耳に入ってこなかった、鳥達のさえずりや、せせらぎの音、子どもたちの笑い声や、ラジオから流れてくるかすかな音楽が心地よく流れ込んでくる。

観光客の私たちまで、その時間は土地に馴染んでいるような錯覚を起こす。

オーストラリアへ



オーストラリアではとにかくとにかく、ひた走って、広大な自然を追い求めた。
夕焼け・ワイルドフラワー・朝焼け・広い広いビーチ・赤い色の大地や岩・野生の動物たち。
子どもの頃のようなシンプルな感覚に戻りたくって、生きている感覚を味わいたくて、とにかくキャンピングカーを走らせた。
この先には一体どんな景色が広がっているのだろう?何があるのだろう?
その好奇心が私を先へと駆り立てる。


ハイウエイを飛ばしていると、突然視界がピンク一色に。
塩分を多く含んだ湖がバクテリアの作り出す成分で、ピンク色に染まる。

砂漠の赤い大地にやはりピンク色の花。
圧倒的な自然の姿に、思考も感覚も停止。
ただただ、目に焼き付ける様に見入ってしまう。



やはり塩分が強い広大な湖。
様々な塩の結晶が美しい景色をつくりだしている。
かけらを口に入れると、しょっぱくって、でもどこかに甘さもあるような複雑な味がする。
おいしい。
天然の岩塩だ。

あるがままの自然の姿のうつくしさといったら、とてもカメラのレンズには収まらない。
その場に何度釘付けになったことか。

けれど、次の出会いを求めて、そこを去る時に、「どうして私は、いまここにあるものに満足せずに次へ次へと急ぐのだろう」と、何度も自問する。
何か大切なものを忘れて来たような、何かが不在な感覚と一緒に次へ次へ。


砂漠での朝焼けと、130kmに渡るビーチでの朝焼け。

この海の向こうには南極大陸しかないという。
ただただうつくしく、この瞬間を絶対に忘れないぞ、と心の中で決めた。


一日の終わり。
全く同じ日は二度と来ない。
「こんな風に、夕日を眺められる毎日を送ろう」そんなことを泣きながら思った。

最後に長い旅をしたのは、2010年の秋。
そのあとは、短い国内の出張と遊びをかねたショートトリップ。

私は旅が大好きだ。

けれど、きっとこれからはこの写真の頃のような、旅はしないだろう。
あの頃私は、「自分の本当にしたいこと」それを探しに旅に出ていた。

遠くへいけば行くほど、期間が長ければ長いほど本当の自分が見つかるような気がしていた。
しかし、そのもくろみはなかなか成就されず、私の場合旅に出ると、自分を捜す旅はさすらいの旅となった。
ただ、自分の好きなことだけをやるためにだけある旅の毎日の中で、自分が何をすることが楽しいのか、何が食べたくって、何をすることで感動し、何が必要でないのか、そんなことが見つけやすかったような気がする。

感性の豊かな人や、元々自由な心が溢れている人は日常の生活の中で、こつこつと自分を見つけているのだろう。
私は遅咲きだったのだ。

けど、「自分探し」って面映いけれど、これって人生の一番のテーマだと私は思っているので、やっぱり迷っていることも含めて人っていいな、と感じる。
人生そのものが旅、なんだとも。

さて、いまはというと。

自分の望んでいる日常を選び続けた結果、日常が特別になった。
なんていったらいいのだろう。

好きなうつわでごはんをいただく・家族で過ごす休日・好きなことを中心に始めた仕事・友人との夕飯会・たまたま見上げた空の虹・お花のような笑顔。
そして、こうやって書いたり表現すること。

日常が好きなことでいっぱいになって来たら、外に出なくて済む様になった。
旅行も仕事の中。
仕事も旅行の中。
仕事は遊び。
決めた大人は仕事で遊ぶ。

そんな感じなのか。

けれども、やはり旅はいい。
自分と出会った後の旅は、テーマがはっきりしているだろう。
例えば、
なんにもしない旅、一つところでゆったり。
とか、ただひたすら町を歩く旅。
あの人に会いに行く。
あの人の料理をいただきに。

そんな旅もいいだろう。
何をやっても放浪感は無いだろう。

外に私を探す旅は終わったようだ。
私もいい歳になったんだ。

いまは自分の中で自分発見の旅。
旅は色々、なのである。

最後に、この1年と2ヶ月の間。
いろんな方と出会いました。
沖縄在住の方、他県から旅行でいらした方、沖縄へ移住して来た方、染織家、木工作家、デザイナー、ガラス作家、漆職人、cafe経営者、おつとめの方、主婦の方、お店を経営している方、学生さん、再会した人、新たに生まれて来た人、肩書きでいうと平ペったいのですが、みんなみんな個性的。




笑顔の素敵な人達でいっぱい。
みんなそれぞれの旅の途中で、一緒にお茶を飲むかの様に知り合えたらいい。

みんなも私も、いま暮らしているところでしあわせになったら、それはとってもエコなこと。
そんなささやかな喜びを知っている人が増えたら、子どもたちにいい環境を残せるのかもしれない。

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Shoka:だより

Shoka:は常設展準備のため、8月までは裏方仕事。
NO BORDER,GOOD SENSE の企画展の時には県外からもたくさんのお問い合わせをいただきましたこと感謝しております。
その時には時間が無くて対応出来なかったお問い合わせに、やっと応えられる様になりました。
ブログにて、お問い合わせの多かった商品について記事をアップしています。
数は少ないのですが、通販にも対応出来るものもありますので、どうぞブログをご覧くださいませ。
http://shoka-wind.com

***************次回の企画展*************************

8月3日(金)~12日(日)
「赤木智子の生活道具店」
エッセイストで塗師 赤木明登さんのパートナーの赤木智子さんが、輪島で暮らす生活の中で出会った使い勝手のよい生活の道具たちを集めた、全国で人気の生活道具店が沖縄で初めて開催されます。
衣食住、どの分野も、こんな風だと使いやすいなあ、道具の使い手ももっと楽しく生活を支えられるんじゃない?、この人の作るこの道具は最高にいい、そんな智子さんの視線が感じられるセレクトです。
私たちもわくわく、待ち遠しいです。

夏の再会までは、こちらカレンド沖縄の連載と、Shoka:のブログをお楽しみ下さいませ。

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