服の形

ARTS&SCIENCE dress Shoka:

Shoka:ではtrippenの企画展中ですが、春夏物のお洋服も揃っているのです。こちらはARTS&SCIENCEのリネンのドレス。

シンプルなのに、なんとも言えない雰囲気のあるドレス。藍を松を不完全燃焼させて作った煤で焙煎して染めあげた深みのある色。黒に近いなんともいえない色。とても惹かれます。

ARTS&SCIENCE dress Shoka:

さっと体を通しただけで、その人の魅力が引き出される大人のドレス。ちょっとしたラインの変化でまったく違う雰囲気になるのが服の面白さ。

ARTS&SCIENCEのデザインには普遍的な形を追求する試みを感じます。ソニアさんが自分が着たい形を常に探求しているせいなのでしょう。

どうにも惹かれてしまいます。

ARTS&SCIENCEの服がたくさん揃っているのですが、なかなか撮影ができなくて、アップできないでいます。

来週には時間をとって掲載してゆきたいと思っていますので、楽しみにしていてくださいね。

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選ぶ姿 men’s編

trippen men's

どの靴が自分おフィーリングに合うのか。足にも気持ちにも、スタイルにもぴったりくるのか?

デザインや、革の質感と色、いつものスタイルに沿っているのか、ちょっと背伸びしている感覚にならないか、澄ました感じになるのか?気分で選びたい人は性別は関係ありません。

同じ服でも、履く靴によって大分印象が変わります。

trippen men's

この靴はなんだかすっきりするけれど、もっと旅の感じを出したいな。毎日が旅みたいなものなので。そう言って、いろいろ履いてみた。

旅といえば私の大好きな旅感のあるBOM。人気のあるこの靴はいつも品不足。メンズは今回受注用のサンプルがあるのみ。

trippen men's

BOMもとてもいいね。けれどこの靴は、注文してから到着するのに4〜5ヶ月かかるので、すぐに履きたいという彼はう〜んと悩み中。

trippen men's

結局、もしかして!と思ってサイズを出してきたこのNomado

という靴を見せたら、即決。彼にはぴったり来たのでした。名前の意味がそれを物語っています。

仕事もしっかりやりながら、アーティストとしての感性を大事にしている彼にぴったり来た靴との出会いに立ち会えたことが嬉しかった夕暮れ時。

そうです今回Shoka:にはメンズの靴もやってきています。この機会にだんなさま、彼氏、友人知人。trippenの靴としっくりきそうな男性の方へ、よろしくお伝えくださいね。

長く、気のおけない友人のようにフィットする靴との出会いが起こることを願っています。

trippen men's

 

 

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ARTS&SCIENCE Shoka:

白は色々だ。

灰白・白練・白磁・生成・月白・藍白・白花色・乳白色・白梅鼠・象牙色

この白はどの色なのだろう。

linen +cotton oxを落ち着いた古色に染めている。

新しいのに肌になじむ、この素材は心地いい。

Shoka: trippen ARTS&SCIENCE

trippenの他にもARTS&SCIENCEやヨーガンレールのバッグや小物たちが揃っています。

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日々の景色1

trippen Shoka:

足は普段そんなに見えていないけれど、何かの拍子に目を奪われることがある。彼女がそのサンダルを履いた途端、その造形の美しさに釘付けになった。

この靴はかなくてもいい靴である。必需品とは違うだろう。けれど、なんて素敵なのだろう。彼女の足や雰囲気やペデュキュアの色とあまりにもしっくりきたせいだろう。

ファッションの魔術はこんなところ。必要とは違うところに心が躍る。それは人が美しさや芸術を求め、焦がれたり、愛したりするところに響くのだろう。

 

 

 

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誕生日

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誕生日の朝、きっとほとんどの人は嬉しさとあきらめと、不安を感じているかもしれない。一人の人は、誰かが祝ってくれるのかしら? 家族に囲まれて暮らしている人も、私の誕生日だということを覚えていてくれるのかしら?

 

小さな頃の思い出。

あれは4歳の誕生日のことだった。父と母に連れられてジローベーカリーという当時一番大きなケーキ屋さんに連れて行ってもらった。
巨大なショーケースが幾つも並んでいて、様々な色のケーキやパイがたくさんたくさん並んでいる。甘いケーキの香りとウキウキとする雰囲気。小さな私はドキドキしていた。
「好きなもの何でも買っていいよ」そう母に言われて、私はショーケースの前に張り付いた。ピンク色のケーキや、大好きなレモンメレンゲパイもワンホールで並んでいる。ジャーマンケーキもキラキラと輝いていて、その時までの人生で一番の幸福と興奮を感じていた。

その時だった
「そこのアップルパイをください」父が店員さんにそう言って、会計をした。
「え!なんで?あゆみの好きなものを買うって約束したんでしょう!なんであなたの好きなものを買うのよ!」母が父に食いかかった。

「なんで、私が払うんだから好きなものを買うよ」そう言って、ばつが悪そうに父は私たちに背を向けた。

鮮明な思い出だ。その時私はショーケースの前にばたんと仰向けに倒れてわーわー泣いた。思いを言語化することができない小さな子供にとって、挫折や、悔しさや、落胆など様々な思いは、思いっきり泣くということでしか消化できないことが、今はよくわかる。

帰りの車の中で父と母は大喧嘩。アップルパイの味は覚えていない。

似たような体験をしたことのある人は大勢いるかもしれない。誕生日の朝の複雑な気分に共感する人は多いだろう。きっとみんな祝って欲しくて、でもそれを要求できずにちょっとだけいじけているのかもしれない。私がそうだから、そう感じるのかもしれないけれど。

もう私は立派な大人で、好きなものはほとんど何でも選んで買うことができる。それでも、誕生日の朝はちょっと複雑な気分になる。誰かが祝ってくれるだろうか?誕生日のメッセージは来るかしら?誰かがケーキを買ってきてくれるかなあ?いいや、誰も買ってくれなくても、自分で買うか、とかいい大人になっても心の中は未だに期待と、あきらめが混在している。

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今日は私の誕生日。
きっと誰かの誕生日。まずは自分で自分に言おう。

「誕生日おめでとう」

そして、自分のために丁寧にコーヒーを淹れて、ローズベーカリーのキャロットケーキをいただこう。そして、誕生日を今日迎えた人や、春に迎えた人、夏や秋や冬に生まれた人にも、誰かの生まれた日全部に「お誕生日おめでとう」という言葉を送ります。

さてさて、自分へのプレゼントも考えなくっちゃ。

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