旅の途中で立ち止まって目に入るもの。
Melleは田舎の村なので、古い建造物がよく目に入ってくる。
古くなった石壁を覆う地衣類の微妙な色合いに時間の積み重ねを感じて立ち止まる。
内部の漆喰で仕上げられたシンプルで手のあとが残っているような装飾や、天井の仕上げの陰影。
木陰に入ってホッとした時に気づく陰影の美しさ。
景色の良いこの村では、歩いて歩いて、ふと立ち止まった時に目に入ってくるものが、次の行動の動機を作る。
そうして一日中歩いて、部屋に帰ってお茶の時間。
可愛らしいその造形に心も体も癒される。
地元で愛されているヤギのミルクで作られたゴードチーズで作られたフロマージュケーキ。
外側は炭化するほどしっかりと焦げをつけて、中のしっとりとした質感を守っている。形がとても良くて、目でも舌でも楽しめる。
素朴でかわいいその造形は飽きがこない日常の形。
静かで主張しないから日々の景色に溶け込むのだろう。